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2011 Fiscal Year Research-status Report

ハイリスクな子ども・家庭への早期対応と生活支援に向けた地域インフラ整備の検討

Research Project

Project/Area Number 23500919
Research InstitutionSetsunan University

Principal Investigator

大谷 由紀子  摂南大学, 理工学部, 准教授 (00411116)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 畑 千鶴乃  常磐会学園大学, 国際こども教育学部, 講師 (60550944)
藤井 伸生  京都華頂大学, 現代家政学部, 教授 (50228954)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsこども / 子育て支援 / 地域支援 / 「国際情報交流」カナダオンタリオ州
Research Abstract

子育ての問題を抱えた家庭を早期に発見しサポートする必要性が高まっている。国はそれらの問題への対策として地域支援を推進し、全国の自治体に要保護児童対策地域協議会を設置した(2005年)。自治体はそこでの議論を基に多機関連携による支援展開を試みているが、実効性ある取り組みには課題が多い。 以上より、今年度の国内調査はハイリスクな子どもと親の地域支援の窓口として要保護児童対策地域協議会(以下、要対協と表記)に着目し、2011年度は、一部自治体のパンフレットと文献から要対協の運営状況を概観した(2012年度調査の事前リサーチ)。得られた情報から、地域の状況に則した独自プログラムの立案・実行、及びそれらを司る拠点機能の不在が推測され、2012年度調査の目的を明確化した。 また、かねてより地域支援モデルとして注目しているカナダ・オンタリオ州にて、地域支援の拠点整備に関する継続調査を実施した(トロント市、ハミルトン市)。本調査では「ベストスタート」の理念に基づく実践事例、特に貧困地区の拠点を訪問し、行政、民間団体、現場担当者等に拠点運営の経緯と課題を聞き取った。得られた知見は以下のとおりである。(1)地域支援の拠点は、既存のリソースを統合しつなげる役割をもつ。つまり、拠点は親と子が必要とする社会サービス、サポートにつながるセーフティネットである。但し、拠点機能はコミュニティセンター、デイケア、学校など様々な施設に設置され、運営も独自に展開している。(2)拠点では常に地域の状況を把握し、必要と判断されたプログラムは迅速に実施され、効果検証も行われる。そのためドロップイン、CAPC(虐待防止プログラム)の他、家族、教育、雇用、定住など多様なテーマをもつプログラムが実施されている。(3)連邦・州政府と地域拠点の間に、助成金配分や地域ニーズを掘り起こす中間支援組織が存在している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2011年度に計画していた調査はほぼ予定とおり遂行した。国内調査については、予備調査として実施した要保護児童対策地域連絡協議会に関する文献調査より、2012年度実施の全国の自治体調査に向けた調査目的を明確化し、質問項目の精査ができた。 海外調査では、2008年度調査の継続としてカナダ・オンタリオ州での聞き取り調査を実施した。当該調査では、オンタリオ州の子育て支援の経過と今後の方向に加え、地域支援の仕組みを把握するための重要なキーワードが浮かび上がり、次年度につながる成果が得られた。

Strategy for Future Research Activity

2012年度は、2011年度同様に国内調査と海外調査の2つを進める。国内調査は、2011年度の事前調査で得られた情報を基に、要保護児童対策地域協議会が(以下、要対協と表記)形骸化している可能性とその要因をアンケート調査により把握する。また、アンケートでは、要対協が実質的に機能するための要件として拠点機能の必要性を問い、地域支援の担い手としての要対協の方向性をハード・ソフトの両方から探る。 海外調査は、2011年度に引き続き、カナダ・オンタリオ州トロント市において現地訪問し聞き取りを行う。2012年度は、前年度調査により存在が明らかになった中間支援組織に焦点を当てた調査を行う。具体的には、組織の役割、運営団体、カバーするエリア、地域のニーズを把握する方法などを聞き取り、地域支援の仕組みの解明に努める。トロント市での調査は、CAPC(虐待防止プログラム)をコーディネートする中間支援組織を対象とする予定である。聞き取り調査の質問項目については、現地コーディネートと連携し、最新情報を入手しながら詰めていく。 本研究会では、カナダ・オンタリオ州の取り組みを、地域のリソースをつなげる民間組織活用型の地域支援モデルと位置づけている。今後、海外調査において、カナダモデルとは異なる公的機関主導の先行事例を調査する予定である。最終的には、国内調査ですすめる要対協の課題と照合し、拠点の存在も含めて日本における地域支援の方向性を考察する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

2012年度は、(1)国内調査として全国の自治体アンケート調査、および一部自治体を対象とした聞き取り調査、(2)海外調査としてカナダ・オンタリオ州トロント市での現地訪問聞き取り調査(一週間)を行う。よって、研究費は前年度とほぼ同様の使用を予定している。また、研究分担者の所属変更に伴う旅費にも使用する。「消耗品」アンケート、聞き取り調査に必要な物品、「国内旅費」研究会出席、学会発表、自治体聞き取り調査、「外国旅費」カナダ・オンタリオ州トロント市調査の旅費、「その他」業務委託費、アンケート郵送代

  • Research Products

    (3 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 子どもの生活からみた一時保護所の施設空間の現状2011

    • Author(s)
      大谷由紀子
    • Journal Title

      日本建築学会住宅系研究会論文集

      Volume: 第6号 Pages: 241-244

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 児童相談所・こども家庭センターにおける一時保護施設の現状-大都市圏と周辺自治体を事例として-2011

    • Author(s)
      高橋青三・大谷由紀子
    • Organizer
      こども環境学会
    • Place of Presentation
      東海大学
    • Year and Date
      2011年9月
  • [Presentation] 児童相談所・子ども家庭センターにおける一時保護の運営と課題 その2-大都市圏と周辺自治体を事例として-2011

    • Author(s)
      高橋青三・大谷由紀子
    • Organizer
      日本建築学会
    • Place of Presentation
      早稲田大学
    • Year and Date
      2011年8月

URL: 

Published: 2013-07-10  

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