2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500921
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
伊佐治 せつ子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (40160246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹本 由美子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助教 (90581926)
奥野 温子 武庫川女子大学短期大学部, 生活造形学科, 教授 (60085248)
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Keywords | 保温性衣料素材 / 発熱体 / 低電圧 / 高分子複合材料 |
Research Abstract |
本研究は高分子に導電性物質を加えることで導電性のある高分子複合材料を作成し、これに電圧をかけて自己発熱型の保温性衣料素材として応用しようとするものである。寒冷環境において、電池程度の低い電圧で熱応答性の良い保温性衣料素材の存在は有用なことで、携帯衣料や介護用衣料、局所環境用衣料(冷凍倉庫)などに利用できる。その素材の開発は、安全性の面から低電圧で発熱効率の良いものが求められるが、既に2009年に高分子媒体にニッケルコーティングした炭素繊維(NiCF)をブレンドした高分子複合体の作成に成功し、その導電性の検討を行っている。ここでは、この高分子複合体を発熱体として低温環境向けの実用衣料としての有効性を検討することにした。低温環境における実用仕様の発熱体として、低電圧での発熱特性や風の影響による保温性への影響、発熱時の温度ムラや、安全な保温性衣料として熱伝導率の低いPETやEVAでラミネートした試料にすることなどを検討することにした。 平成23年度は、実用仕様の大きさの試料で導電性及び発熱特性が測定できる装置を試作した。特に試作した測定装置は発熱体に対して、従来はできなかった周囲環境温度の調整と風速調整が可能な装置とした。なお、この測定装置は業者(アイエス技研)の協力のもとに調整を繰り返し試作した。 平成24年度は、この装置に非接触型のサーモグラフィを装着し、表面の温度ムラの時系列的変化を把握できるようにした。 平成25年度にはこれらを使用して、寒冷環境下において開発した複合材料の発熱体の電圧負荷時の表面温度の風による影響を検討した。(日本繊維機械学会発表) また、寒冷環境下における発熱体の発熱時の温度ムラについても負荷電圧の変化とともに詳細に検討している。さらに、これら発熱体の風の影響や温度ムラについて、保温性衣料素材としての影響を検討中である。(繊維機械学会誌投稿予定)
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Research Products
(1 results)