2013 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病の改善に関与する食品中の新規機能性成分の探索
Project/Area Number |
23500941
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Research Institution | Senri Kinran University |
Principal Investigator |
日沼 州司 千里金蘭大学, 生活科学部, 教授 (60550522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 久美子 千里金蘭大学, 生活科学部, 教授 (90068502)
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Keywords | クルクミン / リポソーム / マクロファージ |
Research Abstract |
・昨年度までに食品成分中の強力なマクロファージ抑制作用物質の一つとして、ウコン由来のクルクミンを見出し、これをリポソーム化するための検討を開始した。様々な方法を検討した結果、クルクミンとアルブミンの複合体を使ってリポソーム化することにより、in vitroおよびin vivoでマクロファージの抑制可能なレベルのクルクミンを含有し、60nm~100nmに単一のピークを示すナノサイズの粒子(クルクミン/リポソーム)を作製することができた。またこの粒子を凍結乾燥することにより活性を損なうことなく長期保存可能であることを見出した。さらにこの粒子の物理化学的な特性および粒子中でのクルクミンの分布状態についても検討し、リポソームの表面にクルクミンとアルブミン複合体が結合した状態で存在した状態で分布していることを初めて明らかにした。 ・調製したクルクミン含有リポソームを使って、in vitroおよびin vivoでマウス腹腔マクロファージに対するを調べた結果、in vitroではクルクミン/リポソームはマクロファージの増殖抑制およびIL-6産生抑制を示したマウス腹腔内にクルクミン/リポソームをin vivo投与した結果、クルクミン/リポソームはマクロファージに選択的に取り込まれることをフローサイトメーターによる解析で明らかにすることができた。さらクルクミン/リポソームをマウス腹腔内投与した後、マウス腹腔内細胞を取り出してIL-6産生能を調べた結果、LPS刺激に対するIL-6産生能が大幅に低下していることが明らかになった。なおクルクミン/リポソームの登用はマウスの生存や体重に影響を与えることはなかった。本研究により開発されたクルクミンナノ含有ナノ粒子は動物モデルにおいて安全でマクロファージに選択的な抑制を達成するために有用であることを実証することができた。
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Research Products
(2 results)