2013 Fiscal Year Annual Research Report
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23500942
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Research Institution | Kobe Shoin Women's University |
Principal Investigator |
竹中 康之 神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 教授 (20273518)
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Keywords | ゴマタンパク質 / エゴマタンパク質パク質 / 乳化性 |
Research Abstract |
油糧種子は、植物油の供給源であるが、その脱脂粕はタンパク質含量が高いにもかかわらず、食料素材とされずに肥料や飼料として利用されている。これは、含有するタンパク質に関して、アミノ酸組成程度の情報しかなく、加工特性や生理機能の情報が皆無であることに起因する。そこで、本研究は、油糧種子中の主要なタンパク質の特性を明らかにし、食料素材としてベストな利用法を提案することを目的とした。 (1) エゴマ(シソ科)タンパク質:エゴマタンパク質の主要タンパク質は、高分子グロブリン、低分子タンパク質からなることを既に明らかにしている。 ① 低分子タンパク質の解析:低分子タンパク質は、主としてアルブミンとグロブリンの混合物であり、それぞれのアミノ酸組成を明らかにした。また、それぞれのタンパク質のサブユニット構成を明らかにした。 ② 高分子タンパク質の可溶化:高分子タンパク質は、中性~弱酸性条件では溶解度が極めて低く、高イオン強度では改善された。食品素材としての利用にむけ、水への溶解度をアップさせるには、酵素分解による低分子化が有効であることを明らかにした。また、この低分子化により、乳化性が増加することを明らかにした。 (2) ゴマ(ゴマ科)タンパク質分解物の生理活性:ゴマタンパク質分解物を用いて酵母を培養すれば、生育促進、冷凍耐性付与されることを見出し、その作用機構を明らかにした。この酵母を用いて調製したパン生地は、冷凍後も良好な発酵力を示した。
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