2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23501022
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大岩 幸太郎 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (90223726)
|
Keywords | 算数 / 四則混合計算 / iCard / iOSアプリ / iPad / 学習履歴 / iPhone/iPadアプリ |
Research Abstract |
本研究の目的は数字の問題を楽しく経験できるiPad,iPhone等のタブレット端末用ソフト(iOSアプリ)を通して,小学校での算数計算力をマスターすることである。そのために,今年度は「かけ算九九」のソフトに加えて,算数計算力(四則混合計算)マスターに向けたiOSアプリを開発した。 本ソフトでは計算の優先順位を区別した出題形式としては3つのタイプA,B,Cを用意し,タイプAでは四則混合計算の優先順位を確認し,タイプBでは数字カードを,タイプCでは演算子カードを空欄部に移動して正しい計算順序をマスターする方式を実装した。学習者のiCardの移動を学習履歴としてDBサーバ上に残す機能も有している。 前年度から取り組んでいる「かけ算九九」習得のための問題ソフトの実績は,ユーザインターフェイスを改良として,iCardで表示される数字を正しい九九の順に並べる方法の他に,iCardをタップしたまま空白部に移動して正しい九九の並びを作るiPadソフトを開発した。 四則混合計算における加減乗除演算の優先順位をマスターするためのiOSアプリは,下記の2つの理由に基づき,「出来て当然の計算力」を保証するために開発した。 1)平成19年度から実施されている「全国的な学力調査」結果から『小学校第6学年算数A』で出題されている四則混合計算の正答率が低い。 2)『週刊ポスト』(2011年10月28日号)に,食品メーカーの人事担当者の言葉として,「(前略)6+5×3というような簡単な計算でも、33と書く学生が多くいて(中略)我が目を疑いました(正解は21)」の記事があった。(<http://news.nicovideo.jp/watch/nw132755>)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的の達成度の評価は,次の事項による。 1)「かけ算九九」と「四則混合計算の優先順位」の習得のために2種類のiOSアプリが開発できた。 2)MS-Windows7をOSとするPC上に,「Appache+PHP+ PostgreSQL」からなるサーバをインストールした。このPCに開発したiOSアプリの学習者の履歴を記録する様にした。
|
Strategy for Future Research Activity |
推進方策1)今年度までに開発したソフトは,オリジナルデザイン「iCard」に{数字,演算子,等号}を記したカードを用いて呈示される「かけ算九九」の問題 あるいは「四則混合計算」の問題を並べ替えることで,「出来て当然」の計算力をマスターすることを目的としている。そのためには,児童の能力に適した問題が出題できるように,教員が予め個々の児童に応じた問題を設定できる機能を開発する。 推進方策2)県内の小学校・附属小学校に協力を得て,開発した2種類のiOSアプリの有効性を調査する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「児童の能力に適した問題が出題できるように,教員が個々の児童に出題できる問題を選択できる機能」の開発及び開発した2種類のiOSアプリの有効性の調査のための費用
|
Research Products
(4 results)