2013 Fiscal Year Annual Research Report
全方位定点観測カメラを用いた火山と気象の教材「桜島と雲」の開発
Project/Area Number |
23501023
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
土田 理 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (10217325)
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Keywords | 自然科学教育 / 科学教育 |
Research Abstract |
本研究では,地域の素材である桜島を最大限に活用した理科教育用教材の開発を目指している。具体的には,桜島噴煙移流,雲の移動を記録するための全方位定点観測カメラシステムの構築と,鹿児島市街地にある小中学校に通学する児童・生徒を対象とした桜島と雲についての認識調査の実施と分析に基づいた火山と気象の教材「桜島と雲」の開発を,平成23年度から平成25年度で行うことを目的としている。 平成25年度は,以下のように研究を進めた。 1)平成24年2月から実運用を開始した全方位定点観測カメラシステムについては,平成25年度はサーバーダウン時以外は,毎日5:00から20:00までの間,30秒ごとに映像を記録させることが出来ている。web運用については,平成25年度中は学内プライベートネット内で環境設定を行って,平成26年度の早い段階から試験的に公開の予定である。 2)気象基礎データの獲得と画像データとの同時配信を行うweb型データベースについては,平成25年度中の気象庁桜島噴火データから噴煙高度が2000mを越えて,かつ,桜島上空1500mの風向きが東風の時の噴火イベントを抽出し,当日の記録静止画像から動画データを作成することが出来た。 3)鹿児島市街地にある小中学校に通学する児童・生徒を対象とした,桜島と雲についての認識調査については,平成25年度は調査問題と教材のための基礎資料を集めるだけにとどまった。この基礎データは,火山噴火についての防災教育を行っているイタリアEDURISKプロジェクト(INGV Osservatorio Vesuviano Napoli, Italy)から得ることが出来た。現地では,2007年より行っている小学生向けの防災教育資料,データについて意見交換と情報収集を行うことができ,認識調査のための基礎資料となっている。
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