2012 Fiscal Year Research-status Report
小学校から高校までのアクティビティ型情報科学教育の開発と実践
Project/Area Number |
23501038
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
鶴田 直之 福岡大学, 工学部, 教授 (60227478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 賢治 福岡大学, 工学部, 教授 (40167002)
廣嶋 道子 福岡大学, エクステンションセンター, 助手 (20628284)
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Keywords | 情報科学教育 / アクティビティ型教育 / アンプラグド / 深さ優先探索 / スタック |
Research Abstract |
小学校から高校までの情報処理教育がリテラシー教育に偏重していることが原因となり、電子情報分野で大学の不本意入学が少なからず存在し、また情報科学の高い素養を持つ人材の発掘も行えていない問題を解決すべく、新しい学習教材を開発する。開発する学習教材は、小学校から高校までの理科や数学の授業の一部、あるいは総合学習の時間、地域貢献の一環として行われる理科教室において、情報科学の本質であるはずのアルゴリズム論・プログラミング論・情報理論、情報処理技術者に不可欠な人間力と電子技術の知識の教育を可能にする、アクティビティ型のコンピュータを必要としない(アンプラグドと呼ばれている種類の)新しい学習教材である。 平成24年度の実績は以下の通りであった。教材作成に関しては、平成23年度に試作した「スタックを使った深さ優先探索」のアクティビティ型教材を改良した。教員養成については、開発した教材を含むアクティビティ型教材の実践方法を、免許更新講習で小学校から高校までの教諭に対して講習した。地域貢献については、本学エクステンションセンターの市民講座を利用して、小学生向けに情報科学教育を実践した。更には、伊万里高校の出張講義で高校生向けの実施を行った。以上の成果を、本研究のホームページに掲載した。また、情報処理学会「コンピュータと教育研究会」12月熊本大学で成果を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の計画では、平成23年度に試作した「スタックを使った深さ優先探索」のアクティビティ型教材を改良し、免許更新講習で小学校から高校までの教諭に対して講習し、本学エクステンションセンターの市民講座を利用して、小学生向けに情報科学教育を実践することであった。更には、伊万里高校の出張講義で高校生向けの実施を行うことであった。以上の計画については、予定通り遂行することができ、本研究のホームページに掲載した。また、情報処理学会「コンピュータと教育研究会」12月熊本大学で成果を報告した。最後に、本研究のホームページへの掲載は、平成23年度に構築したホームページの編集機能を使って容易に行えたので、支出はなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の評価結果をもとに、教材や授業方法の改善を図る。特に、電子工作を含めた教材開発に力を入れる。生徒の達成度評価、およびアンケートにより主観的な効果の計測は、継続して行う。成果は、国内外の学会で発表すると同時にホームページを開設して、広く公開する。教材の評価方法は、平成24年度と同様に本学エクステンションセンターの市民講座、高等学校への出張講義の場を利用し、また教材の普及活動及び現場教員との意見交換は教員免許更新講習を活用する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の予定通り、新しい教材開発および既提案の教材の改善のための材料代、国内旅費に加え国際会議の旅費を計上する。ホームページ作成には、現行の環境で十分であるので経費は計上しない。主にホームページ作成費や出張旅費が少額で済んだことが理由で608,637円の繰越金が生じた。この繰越金は、主に、電子工作の材料費、成果発表の旅費に充てる。
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