2011 Fiscal Year Research-status Report
小中学生を対象にした体験型理科教室のための教材開発
Project/Area Number |
23501041
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
吉田 健一 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (60252201)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 体験型理科教室 / 小中学生 / 酸化物超伝導体 / 固体酸化物燃料電池 / 放射線 / 力学 |
Research Abstract |
酸化物超伝導体、固体酸化物燃料電池、放射線、力学などを題材とした体験型理科教室の教材開発を行った。酸化物超伝導体に関しては、試料の酸素処理時間短縮のための技術開発を行ったが、十分な性能の試料ができなかったため、この題材は演示実験専用として教材を整備した。固体酸化物燃料電池に関しては、燃料極/電解質の一体型基板の合成に成功し、実際の導入を目指して教材開発を行っている。次に福島原子力発電所の事故を受け、放射能や放射性同位元素などへの知識を深める社会的要望が高まったため、これらに関連した教材を開発した。具体的には、身近な放射線源である花崗岩、カリウム肥料、ランタンマントルを用いて、実験により放射線や放射性同位元素について理解を深める教材や、その関連機器を整備した。最後に中学生を対象として、クリッカーを用いて実験と連動した力学の授業教材の開発に取り組んだ。以上の結果、開発した教材を用いて2件の理科教室を開催した。(1) 第13回産業ときめきフェアin EDOGAWA 理科教室:超伝導デモンストレーション 平成23年11月18~19日 参加者約200名 (2) 都立産業技術高専学校説明会 体験理科教室 暮らしの中の放射線 平成23年10月6日 15:00~16:00 参加者10名
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は主に4つの教材開発に取り組み、以下の結果となったため。酸化物超伝導体は、教材開発は完了し、教材を用いた理科教室を実施した。固体酸化物燃料電池は教材の心臓部分である、燃料極/電解質の一体基板の開発に成功した。放射線に関しては教材開発は完了し、教材を用いた理科教室を実施した。力学は本年度は主に環境整備で、教材の詳細は現在開発中である。このように当初の研究計画では、本年度は教材開発のみだったが、研究が予定よりも早く進展し、超伝導と放射線に関する教材に関しては、現場投入することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
(1)理科教室の実施8月10日に国立博物館での小学生向けサイエンススクエア(教材は超伝導体)を実施予定。また8月18~19日に所属機関での小学生向け夏休み親子理科教室(教材は放射線)を実施予定。10月には、中学生向け理科教室 (超伝導又は放射線)を実施予定である。(2)固体酸化物燃料電池と力学を題材にした教材開発燃料電池に関しては、燃料極/電解質一体基板の作製に成功しているため、あとは電池の耐久性とメタンガスや都市ガスなど、水素を用いず手軽に発電できるような装置の開発が必要であるため、これらの開発を進める。また力学に関連した教材に関しては、昨年度力学の実験セットとシミュレーションソフトを導入済なので、これらを有効利用した教材開発を行い、来年度以降の現場投入を目指す。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は固体酸化物燃料電池と力学に関する教材開発費と、開発済の超伝導と放射線を題材とした理科教室の消耗品費に、当該研究費を使用する。
|