2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23501052
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
東 徹 弘前大学, 教育学部, 教授 (30132939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長南 幸安 弘前大学, 教育学部, 教授 (30250674)
佐藤 崇之 弘前大学, 教育学部, 准教授 (40403597)
藤岡 達也 滋賀大学, 教育学部, 教授 (10311466)
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Keywords | 科学教育 / カリキュラム / 科学者伝記 / 科学技術史 |
Research Abstract |
理科教育に資する伝記集の刊行を目指す本研究の主要課題は、(a)の伝記集として国際的に最も定評のあるDictionary of scientific biography(以下、DSBと略記)の記載事項を基にした資料収集 (b)伝記の作成と関連する観察・実験の開発 (c)授業における検証を通した活用方策の確立の3点である。 25年度においては、教科書における科学者の事績に関する記載状況を詳細に調査し、その一部については、教材化への提案を行った。また、日本人の科学者に関する調査も継続し、わが国への化学導入に大きな役割を果たした宇田川榕菴についての事績の整理を行い、その一部を発表するとともに、教材化に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
資料収集、授業案の作成に関しては、概ね、順調に進んでいるが、それを検証するための作業である実際の授業での実施が遅れており、早急に実施する必要がある。また、科学者が行った観察や実験の再現も、学校現場でも実施可能という前提条件があるため遅れたが、比較的、目途のついている物理領域を中心に行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
科学史学会の新たな動向とその成果を反映させることに大きな主眼を置くとともに、不足する資料の収集、授業での実施可能な観察・実験の目途をつけ、具体的な教材化を完成させていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年5月、日本科学史学会の会長に理科教育と科学史との関連についても積極的な発言を行ってきた板倉聖宣氏が就任し、この課題に関しても学会として新たな発信を行う旨が宣言された。科学史学会の新たな動向とその成果を反映させることが、科学史の活用を目指す本研究にとって避けて通ることのできない課題として浮かび上がってきているのが現在の状況であり、それを行うために1年間の延長を希望する。 日本科学史学会の新たな動向と成果を吸収するための研究会や講演会への参加のための旅費に充てる。また、そこで紹介された新たな資料等の収集のための旅費や複写費に充てる。さらに、これまでの研究で構想した教具のうち、いまだ製作していないものもあるので、それらの製作のための材料費(物品費)に充てる。
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