2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23501070
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Research Institution | National Institute of Science and Technology Policy |
Principal Investigator |
細川 洋治 文部科学省科学技術・学術政策研究所, その他部局等, 上席フェロー (50591830)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 中国 / 国際研究者交流 / サイエンスパーク / テクノパーク / クラスター / 産学官連携 / 技術移転 / 科学技術政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究実績の概要】 中国のサイエンスパーク・ハイテクパークは800以上を数え、その影響は中国経済全体に及んでいる。これらの地域集積型研究開発拠点は中国躍進の原動力となっているが、本研究は中国の科学技術の発展においてこれらの拠点が果たした役割を明確化するとともに、現在の中国における各地域の科学技術の現況と動向を把握することを目的とした。 中国の地域集積型科学技術発展政策については、これまで科学技術振興機構中国総合研究交流センターを中心に報告が出されており、そのいくつかに筆者も参加している。しかしそれらは、日本側の研究者から見た見解に過ぎなかった。本研究において特筆すべきは、中国科学技術部科学技術発展戦略研究院の全面的な協力を得られたことである。 平成26年度においては「中国の大学における産学研連携の現状と動向」を編集し、刊行したが、この執筆者は科学技術発展戦略研究院のメンバーからなっている。この報告書により、中国における大学を中心とした産学官連携の経緯と現況が、様々な角度から明確化された。また、経済・社会発展の歴史的経緯からして中国と欧米・日本との間には産学官連携に係る発展の初期条件に違いがあり、これが両国間の産学官連携の成功しやすさに差異をもたらしていることがわかった。 この成果を踏まえ、科学技術発展戦略研究院を中心とする中国側専門家と日本側専門家とのワークショップを日中双方で開催し、執筆内容について調整を行った上で、「大学の産学連携に関する日中比較」のテーマについて日中共同で執筆した。この報告書は全12節から構成されているが、筆者は日本側担当の6節中3節を執筆しており、前年度までに行った文献計量学的分析、文献調査、現地調査等の個別事項に関する分析の成果をこの中に織り込んでいる。現在、この報告書を平成27年中に刊行すべく、作業を進めている。
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