2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域活動を組み込んだ環境教育プログラムの作成と実践
Project/Area Number |
23501082
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Research Institution | Fukushima National College of Technology |
Principal Investigator |
内田 修司 福島工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80185024)
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Keywords | 富栄養化 / 植物プランクトン / 放射性セシウム / 腐食性物質 / 環境活動 |
Research Abstract |
研究対象としている賢沼(かしこぬま)とその周辺地域は、東日本大震災の地震で大きな被害を受けた。賢沼と賢沼寺(けんしょうじ)では液状化により本堂など建物などの倒壊崩落など深刻な被害を受けた。津波被害により居住地域が破壊され深刻な被害を受けた。 本研究は、富栄養化した湖沼の水質改善を地域住民の環境活動に組み込み、地域の小中学校の児童生徒が取り組める環境教育プログラムを提案することを目的としていたが、活動地域の地震被害による立ち入り制限、震災による地域の弱体化、原子力災害により飛散した放射性物質の沈着による沼周辺の汚染に対する忌避感など、地域のシンボルとなるはずだった沼が震災により、希薄化される状況が続いた。他の復旧工事を優先しなければならなかった事情で遅れていた沼の復旧工事の調査が6月から始まり、これまでの水質評価のデータを提示、現状と復元すべき水環境、復元工事後の水環境の維持などを文化庁に提出するなどして、沼の復旧工事に協力し、地域で工事やその後の水管理について住民への説明会を実施した。護岸の復元工事は8月に着工予定だったが翌年2月末まで遅れたが、沼の水質測定とプランクトン調査を継続し、CODの増加が顕著であること、オイル生成菌として注目されているBotryococcus brauniiが安定して育成増殖し、7月から10月までは最優占種(95%)として存在すること、水温低下による沼底水の拡散により、Microcystis sp、Anabaena sp.など栄養塩の拡散に敏感で増殖率の高いプランクトンが優占種を占めアオコが発生することを確認した。Botryococcus brauniiの単離精製を進め、α、βの2種類を確認した。両種の遺伝子解析を外部に依頼している。生成物の定性分析などを進めている。また、沼の放射性セシウムの流出挙動と分離回収に関して実験を行った。
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Research Products
(4 results)