2013 Fiscal Year Annual Research Report
対象モデルの概念に基づく知的学習支援環境に関する研究
Project/Area Number |
23501101
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
大森 康正 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (80233279)
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Keywords | 教授学習システム / デジタルテキスト / 知識情報処理 / 学習支援システム |
Research Abstract |
本研究は,コミュニケーションを重視した学び合いを行う学習形態に対応した知的学習支援環境に関する研究である。開発する知的学習支援環境の特徴は,生徒の「学び合い」を積極的に融合させるデジタル教科書管理機能,学習者自身の学習履歴となるポートフォリオ機能および評価支援機能,知識ベースを活用した指導計画や指導案等の知的管理機能などである。本研究の主な研究成果は以下の通りである。 ・教師の教育活動を基盤となる年間指導計画,題材,学習指導案などに基づく知識モデルと,教科の学術的な背景知識に基づく知識モデルの2種類に分けてモデル化することで教育活動全般を支援できる対象モデルを構築した。 ・知識処理システム構築環境の開発を行った。知識ベースは上記(1)で構築した対象モデルに基づいている。知識処理の機能として,集合知であるウィキペディアを教科に関する背景知識として活用可能な機能及び,知識ベースに基づく検索機能を開発した。検索機能については,小中学校の教員が利用しやすいように,自然言語を用いることが可能である。 ・知的学習支援環境の中核システムとして,指導計画マネジメントシステム,デジタルテキスト作成支援システムを開発した。また,学習支援サブシステムとして,Web付箋共有システム,栽培シミュレーターシステム,プログラミング教育支援システムなどを開発した。知的学習支援環境の中核システムと各学習支援サブシステムは連携可能となっておりポートフォリオ機能及び評価支援が可能な総合的な学習支援環境とすることが可能である。 ・開発したシステムの評価及び知的学習支援環境の利用端末であるタブレット端末の教育効果について評価を行った。さらに,教育の情報化の流れを調査し,知的学習支援環境の可能性について考察を行った。その結果,システムの有効性,端末の教育効果などの有用性を確認することができた。
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