2013 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア技術による中国語の発音教育システムの開発
Project/Area Number |
23501127
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
星野 朱美 富山高等専門学校, 一般教養科, 准教授 (90300566)
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Keywords | 有気音そり舌音 / 有気音の舌歯音 / 35CHのFBの作製 / パワーの自動計算 / VOTの自動測定 / 判定の基準の作成 / 発話の自動判別 |
Research Abstract |
平成25年度は「そり舌音」と「舌歯音」の発話の自動判別の精度を上げるため,音節の種類とデータ数を増やし,「そり舌音」と「舌歯音」の発話スペクトルを詳細に解析して、新たな評価基準を確立し,自動判別のパターンを増やした。そのため,自動判別システムのプログラムの改造を行った。 本自動判別システムでは中心周波数50Hz~6850Hz,帯域幅200Hzの35チャンネルのフィルターバンクを形成し,チャンネルごとに5msの時間分解能でパワーの変化を求めた。これらの結果から,まずVOTの自動測定アルゴリズムを開発した。次に周波数スペクトルを自動解析することにより,チャンネル毎にVOT中と有声期間中の平均パワーを自動測定し,それぞれの発話音節の特徴を抽出した。更にそれらのパターンを新たな発話の評価基準として用い,「そり舌音」と「舌歯音」の音節の自動判別システムを開発した。 本自動判別システムを用いて,日本人学生50名の中国語の有気音の「そり舌音」,cha, chi, che, chuと有気音の「舌歯音],ca, ci, ce, cuの発話に対して,自動判別の実験を行った。すなわち中国語話者9名の評価をパスした発話に対して自動評価を試みた結果,中国語の有気音の「そり舌音」に対してはそれぞれ94%,97%,93%と91%を正しい発話と自動判別した。「舌歯音」の発話に対しては100%,95%,97%と95%を正しい発話と自動判別した。 更に開発したシステムを用いて学生にパソコン画面上で,自身の発音が正確かどうか,実際に発音の状況のチェックを行わせた。
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