2011 Fiscal Year Research-status Report
小学校外国語活動担当教員養成のためのポートフォリオ適用モデルの構築
Project/Area Number |
23501130
|
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
松崎 邦守 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (90584160)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 礼子 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (50199460)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | ポートフォリオ / ポートフォリオ適用モデル / 小学校外国語活動 / 教員養成 / reflective teacher / 授業カンファレンス |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、(1)外国語活動担当教員養成のためのポートフォリオ適用モデルの構築、(2)外国語活動の理論と実践の往還・統合」の観点から、学生・小学校指導教諭・大学指導教員の3者が参加するポートフォリオ・カンファレンスの在り方・実践方法を明らかにすることである。 まず、(1)の目的に関して、研究計画に基づき以下のことを実施した。(1)パイロット研究として2011年10月~2012年2月に本研究代表者の勤務大学附属小学校において実施した「学生が小学校教員および大学教員の支援の下、ゲストティーチャー(GT)として外国語活動を実践し、その成果をポートフォリオに収集する」という実践を、本研究の目的の観点から精査し直し、必要なデータ分析を行った。その結果、ポートフォリオ適用モデルにはワーキングポートフォリオ作成過程での実践に対する振り返りに加えて「振り返りの振り返り」としての別個のポートフォリオ作成過程がより効果的であることが示された。同結果については、研究メンバーで分担あるいは共同して、日本教育工学会および全国英語教育学会において口頭発表を行った。(2)得られた成果を基に、Portfolio at a glance(Johnson et al., 2010)を援用し、「ワーキングポートフォリオの振り返りの振り返り」としての「小学校外国語活動GT一見ポートフォリオ」を設計し、後期(10月~3月)に、大学附属小学校ではない一般の公立小学校において実践を行った。 次に、(2)の目的に関しては、カンファレンスの参加者に新たにALTを加えることやGTが外国語活動の授業を行った学級担任のコメントを活用するなどの工夫・改善をした。 さらに、上述の実践に参加した(1)学生(GT)、(2)授業を受けた児童、(3)学級担任に対して、質問紙調査あるいは面接調査などを実施し、効果を検討するための準備を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の理由により、概ね達成できたと考える。(1)本研究の第1の目的である「外国語活動担当教員養成のためのポートフォリオ適用モデルの構築」について、試行的モデルを設計することができた。(2)同モデルにPortfolio at a glance(Johnson et al., 2010)を援用し、「ワーキングポートフォリオの振り返りの振り返り」としての「小学校外国語活動GT一見ポートフォリオ」を加えることができた。(3)第2の目的である「ポートフォリオ・カンファレンスの在り方・実践方法」については、ALTを加えることや、GTが外国語活動の授業を行った学級担任のコメントを活用するなどの工夫・改善をした。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は、以下のことを実施する。(1)昨年度実施した研究のデータを整理・精査・分析する。(2)同結果を考察し、得られた知見を日本教育工学会など関係学会で発表し、第3者評価を得る。(3)本モデルの理論的基盤を確かなものにするための資料収集や文献研究をさらに進める。(4)昨年度実施したモデルをさらに改良し、後期(平成24年10月~平成25年3月)に本実験を実施する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の使用計画は、以下のとおりである。・データ整理や入力、特にPAC分析のための発話データ起こしのための謝金・同分析のためのソフトウエアの整備費用・本研究に関する関係学会への参加や資料収集のための旅費(研究協力者分も含む)・資料や文献の購入費
|