2013 Fiscal Year Research-status Report
点字問題を含むセンター試験アーカイブ環境の構築と資源再利用有効化に関する研究
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23501132
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
大武 信之 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (10223851)
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Keywords | 教育工学 / 情報システム / センター試験 / アーカイブ |
Research Abstract |
昨年度、大学入試センター試験の過去問題を用いて、XMLに自動変換するシステムに問題が無いか等の検証を行った。その結果より、このシステムを用いて実際に使用可能なプロトタイプの開発・作成を行った。大学入試センターより借り受けた過去問は点字形式であるが、これをスキャナ読み取り後、誤認識を訂正したファイルから、墨字(かな読み)・日本語(仮名漢字混在文)・英語(2級英語を1級英語変換)・数式が混在したファイルに変換できるツールを作成し、XML形式で保存できるようシステム開発を行った。XML形式による保存は、携帯端末いわゆるタブレットに代表される電子書籍のファイル形式に従ったデジュール・スタンダード標準化によるものである。 電子図書を読めるタブレット端末は、商用品として各社から販売されているが、今後その標準化とされるファイル形式がEPUB3.0になっていくと予想される。EPUB3.0形式は、XML言語のサブセットとして定義されたもので、その仕様は2011年5月に公開されている標準化ファイル形式で、本課題においては、最終的な出力形式として、ターゲットにおいている。今年度の実績として、XML形式への変換・保存が完成したため、今回作成したXMLファイル形式を、EPUB3.0形式の仕様に合せ書き換えれば、タブレット端末で利用可能な電子図書としての利用価値が上がる。本年度の成果を踏まえ、次年度はEPUB3.0形式に合せた出力を可能とするシステムに改良を加えると共に、今年度開発したシステムにおける使い勝手の悪い部分、およびバグ修正を含めた改良を4年目の取り組みとして行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述の「研究実績の概要」で示した通り、1~2年年目に作成したシステムを用い、本年度はプロトタイプのソフトウェアを作成した。これにより、大学入試センター試験における過去の点字問題を、XMLファイル形式でアーカイブすることができ、バグは存在するもののツールとしての開発は行えた。4年目の計画としては、タブレットに代表される携帯端末で標準化が進んでいるEPUB3.0形式にも対応したシステムの改良を行う計画であるが、今年度(3年目)の結果から、4年目の実施に向け、スケジュールに支障を来す事象は特に無いため、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
1~3年度の成果を踏まえ、昨今利用頻度が高まっているタブレット形式の携帯端末にも対応したEPUB3.0形式での保存が可能なようにシステムの改良を行っていく予定である。初年度に提出した計画書通りに進める。
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Research Products
(1 results)