2013 Fiscal Year Annual Research Report
研究活動スキルの共有・継承・学習を支援するSNSに関する研究
Project/Area Number |
23501141
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
長谷川 忍 北陸先端科学技術大学院大学, 大学院教育イニシアティブセンター, 准教授 (30345665)
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Keywords | 研究活動スキル / 学習環境 / スキル共有 / スキル継承 / スキル学習 / SNS |
Research Abstract |
平成23年度から24年度にかけて開発した研究活動支援SNSのプロトタイプシステムを,研究グループ内において継続的に運用し,研究グループ内の構成員が作成した論文ファイルやプレゼンテーションファイル,プログラムのソースファイルとその修正過程に関するコメント情報や進捗状況・意味的構造を表現したメタデータを収集・蓄積した.これらのデータに対してテキストマイニングや相関ルールに基づくデータマイニングを適用することで,研究グループにおける典型的な研究活動スキーマをその出現頻度と順序関係から抽出した. 研究活動スキーマを活用することによって,研究グループの新たな構成員はこれまでの研究グループの研究活動の進め方を時系列やレーダーチャートの形式で客観的に理解することが可能となる.このことは,研究グループという一種のコミュニティオブプラクティスにおいて,新たな構成員が正統的周辺参加によって徐々に研究グループ内での役割を理解するフェイズを支援するものとなる.また,過去に行われた修正過程を確認することで,論文修正やプレゼンテーションのブラッシュアップといった研究活動スキーマの構成要素に対して,各自の活動に対する構成員同士のピアレビューを行わせる試みを行った. さらに,平成25年度には,タブレット型端末によるシステムの利用が容易になるようにプロトタイプのインタフェースを改良し,研究活動過程情報の入力に関わる負荷を軽減する取り組みを進めた.また,研究代表者が行っている大学院レベルの第二言語学習(アカデミックランゲージラーニング)支援環境とプロトタイプシステムを連携させることにより,第二言語による論文添削やプレゼンテーションスキルアップを対象とした支援機能を実現した.なお,コメント情報やメタデータに関する研究グループ全体に関わるデータマイニングについては,利用者の特定につながる情報は削除する形で実施した.
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