2011 Fiscal Year Research-status Report
プログラムによる計測・制御の仕組みを学ぶための初学者向き可視化教材の開発
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23501163
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松浦 敏雄 大阪市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (40127296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 通雄 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30227847)
西田 知博 大阪学院大学, 情報学部, 准教授 (00283820)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | プログラミング入門 / 計測・制御 / 視覚化教材 / 情報教育 / 学習支援ソフトウェア |
Research Abstract |
本年度は、ハードウェア(Arduino)を制御するための言語として、xDNCL(xDNCLは大学入試センターの入試で用いられている言語をベースに実装に必要な機能を付加したもの)にArduinoの制御用命令を追加した。我々のグループでは、xDNCLの処理系を既に開発済であり(PENと呼ぶ)、PENにArduinoを制御するための仕組みを組み込んだ。この際、PENの拡張のための汎用的な仕組みを実装したので、今後、他のハードウェアの制御機能の追加だけでなく、その他のライブラリの追加なども比較的容易にできるようになった。また、このシステムを利用して授業を実施するための教材として、LEDの点灯/点滅、光センサーや温度センサーを利用した制御プログラムなど、いくつかのコースウェアも試作した。このモデルでは、PENによるプログラムで直接Arduinoを制御するものであって、Arduino単独で操作するものではない。 また、これと並行して、Arduinoに温度センサー、光センサーなどのを追加した新たなハードウェアを設計・製作し、それを動作させるタイルプログラミング環境も試作した。このモデルでは、タイルプログラミングによって作成したプログラムをArduinoにダウンロードし、Arduino単独で動作させるものである。このシステムについても正常に動作することを確認しており、数名を被験者として、実験によりその有効性を確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の23年度の計画では、制御のための言語については、設計のみが目標であったが、試作までできて、実際にハードウェアの動作確認までできたことは、当初計画より進んでいる。しかし、シミュレータの作成や、学習者自ら抽象化できる仕組みを用意できていないのは、進捗がやや遅れている点と言える。総合的にはおおむね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の試作を基に、利用するハードウェアを決定し、授業で用いることができるシステムを実装する。また、製作するハードウェアのシミュレータを用意し、学習環境の充実を図る。学習者自ら抽象化できる仕組みの実現に挑戦する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度は研究費の配分遅延のため、当初計画していた最新の研究動向の調査のための国際会議に参加できなかった。このために配分していた経費に余剰ができたが、この分を来年度同一目的で執行する予定である。
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Research Products
(3 results)