2011 Fiscal Year Research-status Report
実験・演習科目に特化した外国人留学生のための学習支援システムに関する研究
Project/Area Number |
23501172
|
Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
佐々木 整 拓殖大学, 工学部, 准教授 (80276675)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 技術教育 / e-Learning / コンテンツ開発 |
Research Abstract |
本年度は電子工学系の初年度教育にフォーカスを当て、オシロスコープやファンクションジェネレータなどの機器を使用する実験科目でのコンテンツ開発の検討を行った。具体的には、電子工学実験等の実験科目での実験環境や指導の現状を調査、分析することで、実験教室内でのe-Learningコンテンツの活用方法について検討すると共に、それに基づいたコンテンツの試作を行った。このコンテンツ作成の試みとして、Webカメラと画像処理技術を利用したeラーニングコンテンツを作成した。このコンテンツによって、コンテンツ内にWebカメラから取り込んだ学生が実際に操作を行う各機器上に、ヒントや操作説明などの教授内容を重畳して提示することができるようになった。また、マイクロブログとして有名なtwitterを用いた、学生の状況把握を行うためのツールの開発にも着手した。まだ試作の開発を行っている段階ではあるが、上述のコンテンツを利用して、学生の操作状況や記述内容の参照状況等のデータを収集し、そこから学生が躓いたり停滞したりしているか、あるいは完了して時間をもてあましているかどうかを自動的に判断し、その状況をtwitterで教員やTAに知らせるものである。これらの研究成果は国内外の教育工学に関する国際会議(EISTA2011, ICCE2011など)、研究会(電子情報通信学会教育工学研究会など)、全国大会(日本教育工学会、教育システム情報学会など)で報告をした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コンテンツの試作を行ったものの、学生への影響や授業への影響等々の問題もあり、開発したコンテンツの実践評価が行えない状況にある。予備実験を重ね、コンテンツの信頼性を高める努力をしているが、実践の場の確保が非常に難しく、海外にも範囲を広げ協力先を求めている段階である。
|
Strategy for Future Research Activity |
試作したコンテンツの評価を行い、その結果を反映させたコンテンツの開発を行う。その一方で、現在のコンテンツ開発には多くの手間やある程度の専門知識を必要とするので、コンテンツの作成を支援するオーサリングツールの開発を行う。また、日本語が得意ではない留学生に対して、コンテンツ内の説明を補足するためのシステムを組み入れた、より新しいコンテンツの開発に取り組む。さらに、これまではPCでの利用を前提としていたが、昨今のタブレットPC等の普及を鑑み、タブレット上で動作するコンテンツの試作を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
授業内での実践にはWebカメラが履修者分必要となる。また、コンテンツを配備するサーバが必要であるため、実践を行う目処が立った時点で、速やかにこれらを物品費から購入する予定である。実践のための補助やシステムのチューニングなどで、謝金も使用する予定である。また、成果発表や情報・意見交換のために、国内外の研究会、大会、国際会議などに出席する予定であり、随時旅費を使用する。
|