2012 Fiscal Year Research-status Report
実験・演習科目に特化した外国人留学生のための学習支援システムに関する研究
Project/Area Number |
23501172
|
Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
佐々木 整 拓殖大学, 工学部, 准教授 (80276675)
|
Keywords | 技術教育 / e-Learning / コンテンツ開発 / オーサリングツール |
Research Abstract |
昨年度の検討と試作の結果に基づき、電子工学系の演習・実験科目用コンテンツの開発とその改良を行った。Webブラウザ内でリアルタイムに生成するグラフィックスの重畳だけでなく、音声や動画のマルチメディア情報を指定した位置に重畳できるようにすることで、コンテンツの更なる教育効果の向上を図った。一方で、処理速度の低下が一部に見られたため、座標変換処理ルーティンの見直しや再計算の対象領域の判定を加えることで、5年前に発売されたノートPCのような、現在では低スペックとなったコンピュータであっても十分実用的な処理速度を確保することができた。 これと並行して、これまではXML形式での記述が必要だったオブジェクトの重畳位置の指定をGUIで実現することでコンテンツの作成時間を軽減するオーサリングツールの試作も行った。このオーサリングツールはHTML5とJavaScriptで開発中であり、WebブラウザとWebカメラ(リモートに設置したものでも利用可能)があれば、使用する機種やOSを問わず、コンテンツの開発や修正を行う事が出来る。 これらの成果は、随時日本教育工学会第27回全国大会(長崎大学)や教育システム情報学会学生研究発表会(琉球大学)等で報告を行った。また、オーサリングツールの開発や日本語を母国語としない学習者に対する日本語表記の方法について、国際会議(ED-Media 2012など)で報告し諸外国の研究者らと議論を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
オブジェクトの重畳処理の高速化やオーサリングツールの試作版開発が進み、試用に基づく評価を早い段階で行う事が出来た。それによって、国際会議での発表が可能となり、海外の研究者らとの意見交換やアドバイスを頂戴する事が出来たため、より一層研究を進展させることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
低スペックのPCで、十分な応答速度が得られることが試験運用より確認できたため、今後発展途上国での普及が見込まれているFirefox OS上で動作するよう、改良を行っていく。 さらに、Firefox OSを含めいわゆるスマートディバイスやPCなど様々な端末からの利用に柔軟に対応できるよう、システムの改良を重ねていく。その過程で、リアルタイムで学習者の作業をカメラで把握できる、という特長を活かし、遠隔地にいる教授者の指示をここの学習者に送信する仕組みを検討・実現する予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
遠隔地からの技術指導を行うために、中継サーバを1台ないし2台を購入する予定である。また、システム開発や運用試験に伴って謝金を使用する予定である。 この他、成果発表などのために国内外の研究会や大会等に参加する予定であり、随時旅費を使用する。
|
Research Products
(4 results)