2011 Fiscal Year Research-status Report
携帯情報端末の活用による俳句・連句創作活動支援システムの構築とその授業への応用
Project/Area Number |
23501180
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Research Institution | Kanazawa Gakuin University |
Principal Investigator |
高田 伸彦 金沢学院大学, 美術文化学部, 教授 (90329433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 良一 金沢学院大学, 文学部, 教授 (80123222)
春名 亮 金沢学院大学, 経営情報学部, 講師 (30460380)
吉田 一誠 金沢学院大学, 美術文化学部, 講師 (90585879)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 多機能携帯情報端末 |
Research Abstract |
「研究の目的」ならびに「研究実施計画」に関して、平成23年度は,創作視点を特に戸外に移し句を創作するという観点からの効果や問題点に関して,授業担当教員にヒアリングならびにディスカッションを行いまとめる。その中で特に句の創作に関して,今回のメインテーマの中核となる,多機能携帯情報端末を用いた句の創作環境システム構築の構想案ならびに,携帯端末関連の新機能や新技術に関して総合的にまとめる。それらの結果を踏まえ,創作環境システムのプロトタイピングを構築する.という方向で実施してきたが、現在の所、発表論文でも提示しているように、プロトタイピングは完成しており一応の評価を行って。特に、Android OS を用いたスマートフォン携帯での開発には、いくつかの問題点や改善点が発生しているが、ハードウェアも含めて一応動作しており、アプリケーションとして利用可能となっている。一方,文学的には,句の創作の実施を継続して行い,特に,俳句・連句の創作・表現形体を中心にまとめる.また,併せて絵画的な研究としては,今まで制作してきた静止画,2D・3DCGによる表現で,句と絵画・画像の相乗効果による表現の充実を目指し,携帯上での実現方法や表現方法について最適化を目指す。という方向で実施してきたが、現在、従来の2Dや3D作品を踏まえて、立体的な3DCGの作品の制作を実施している。まだ、本格的な作品レベルではないが、部分的には鑑賞に耐えうるレベルになってきており、今後、作品の完成度をあげ、表6句を完成させさせるような方向を目指したい。また、現在、問題となっているのは、立体3DCGの作品を表現できるPCが限られており、学会やその他の会場で多数の観客に同時に提示するためにはどのような発表形態をとるか現在の課題となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成23年度の進捗状況であるが、全体としては、おおむね順調に進展しているといってよいと思う。創作視点を戸外に移し俳句を創作するという観点からの効果や問題点に関して,授業担当教員にヒアリングならびにディスカッションを行いまとめた。その中で特に句の創作に関して,今回のメインテーマである,多機能携帯情報端末を用いた句の創作環境システム構築の構想ならびに俳句アプリケーションの開発には着手できた。特に、中核となる俳句アプリケーションのプロトタイピングは開発出来ている。スマートフォン携帯での開発には、いくつかの問題点や改善点が発生しているが、ハードウェアも含めて一応動作しており、アプリケーションとして利用可能となった。開発までのプロセスとしては、iPhone OSやAndroid OSなど調査したが、最終的には、Android OSによる開発が自由で発展性があると判断し採用した。機能に関してもAndroid OS2.2からは、マルチタスク操作が可能となっている。これにより、俳句アプリケーションに関してもソフトウェアの動作だけでなくハードウェアの動作も同時に可能となり、アプリケーションの可能性を拡大してきている。一方,文学的には,句の創作の実施を継続して行い,特に,俳句・連句の創作・表現形体を中心にまとめた。絵画的な研究としては,今まで制作してきた静止画,2D・3DCGによる表現での携帯上での実現方法や表現方法についての最適化に関しては、まだ着手できていない。現在、従来の2Dや3D作品を踏まえて、立体的な3DCGの作成を実施している。まだ、本格的な作品レベルではないが、鑑賞に耐えうるレベルになってきている。来年度は、これをより充実した形態で作品の完成度をあげ、表6句を完成させるようにしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は,平成23年度に作成した俳句アプリケーションのプロトタイピングを踏まえて、俳句アプリケーションの開発を継続して行う予定である。特に、Android OSでの調査分析結果や進歩が急激であるスマートフォンの新機能を含めた形での開発を心掛けたい。これを中核として俳句創作環境システム構築に着手し,詠み手の俳句の創作環境提供をメインにして,最適な環境構築を目指したい.このシステムの基礎データとなる,主として20年度~22年度までに蓄積した文学に関するデータと美術に関する静止画やアニメーション作品をDBにまとめたい。今後充実してくると予想されるスマートフォンを利用して、多機能情報端末としての機能を有効に活用したい。また、そのインターフェイスを中心として、スマートフォン用のOSであるAndroidのバージョンアップも考慮に入れたプログラム開発を継続して行っていくつもりである。また、コンテンツ関係である立体3Dに関しては、現在漸く試作作品の制作ができ、今年度はこれをもとに、より完成度の高い3D作品の制作を目指したい。その制作した作品の評価実験をデザイン学科や日本文学科などの学生を対象に行い、そのアンケート結果を分析しその傾向を明確にしたい。それらの結果を立体3D作品などで行った場合学会発表などで一般的に提示できる環境が整備されていない場合が現状では多いと予想されると思われるので、簡易で形状や色などを制作作品に出来る限り近いレベルで表現できる手法の検討も今年度の課題の一つである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は,ハードウェア機器として、Android OSのバージョンアップも考慮に入れたプログラム開発を継続して行っていくために、Android OS 4.0やそれ以上の機能分析を行い、順次新機能を入れ込むために、携帯情報端末の購入を考えている。また、周知の通りAndroidの開発はクロスコンパイラで行うために、この開発用にPCの購入も合わせて考慮に入れている。また、コンテンツ関係である立体3Dに関しては、現在漸く試作作品が制作でき、今年度はこれをもとに、より完成度の高い立体3D作品の制作を目指す。そのため、順次本研究に必要な機器として次の機器の購入を考えている。立体3D作品制作のために必要な機器として、裸眼立体視対応フォトフレーム、立体写真用対応デジタルカメラ、その他デジタルカメラ関連機材(デジタル一眼レフ、レンズ、三脚、メモリーカード等)、Nvidia 3D vision 対応 コンピュータ、モニター、3D visionセットなどである。また、ソフトウェアとして、Shade、ステレオフォトメーカー、ステレオムービーメーカー、Adobe CS5 -Premiere Pro, After Effect, Bridge, Photoshop)等を購入して実際の開発に利用したい。また、発表の回数として数回(国内:3回程度、国外:2回程度)を考えており、その旅費として利用したい。また、実験データ、静止画、アニメーション作成支援、教材作成支援などにアルバイト2名を考えている。
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Research Products
(8 results)