2013 Fiscal Year Annual Research Report
創造的思考力訓練を目的としたeラーニングの授業設計とその教育教材の開発研究
Project/Area Number |
23501183
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
吉根 勝美 南山大学, 経済学部, 准教授 (50230785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (80275148)
山住 富也 名古屋文理大学, 情報文化学部, 教授 (90240001)
磯本 征雄 名古屋女子大学, 家政学部, 研究員 (10029994)
長谷川 信 岐阜聖徳学園大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (00514952)
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Keywords | 統計教育 / レポート作成支援 / 対話型支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、問題発見・問題解決の訓練に特化したe-Learning「コンピュータ支援型論理思考訓練システム」を実現することにより、学士力の一部を構成する問題解決能力・数理的スキル・創造的思考力の育成に寄与することである。そのため、創造的思考力を誘発する教育戦略を構想し、学習内容に関わる教材・資料のデータベースや学習支援方略に直結する知識ベースを構築し、ソフトウェアを設計して、有用性を確認するという研究手順を計画した。システム化の具体例として、統計学が幅広い学問領域で活用され、ビジネスパーソンにも必須のスキルとして近年重要視されていることから、「統計データからの問題発見」を採用した。 システムとしての特徴は、学習者の回答に対して、コンピュータが新たな質問を問いかけることを繰り返す対話形式による訓練を想定したことである。これは、学習者の問題発見に対する自覚や推論過程の認識を明確に意識させるためである。 前年度までに、12か月分のデータという構造をもつ統計データから言えることを文章で書くという実習をシステム化するという問題を設定し、同じ構造で異なるデータについて、経済学部の学生が授業中の実習で実際に書いた文章を分析し、使用単語の知識ベース化を進め、データ構造に依存する定型文を抽出することができた。 最終年度は、前年度までの研究成果をもとにして、前述の実習を対話型に支援するシステムを設計することができた。学生が入力した文章からキーワードを抽出し、単語の使用・未使用に応じて学生に質問を与え、再度文章を入力させることを繰り返すことで定型文に誘導していく支援方法であり、実際に学生が書いた文章に基づく設計であるから有効性は十分期待できる。今後は、別のデータ構造について同様の分析を経てシステム化することにより、多種多様な統計データに対応できるよう、システムの充実を計画している。
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Research Products
(7 results)