2011 Fiscal Year Research-status Report
真正な学習のために外部共同体を利用する学習環境のデザイン
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23501189
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Research Institution | Jin-ai Women’s College |
Principal Investigator |
田中 洋一 仁愛女子短期大学, 生活科学学科, 准教授 (20340036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 修 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (90230325)
鈴木 克明 熊本大学, 社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 教育工学 / 学習環境 / 学習共同体 |
Research Abstract |
学習共同体を利用した真正な学習デザインの構築を行った.福井県内の高等教育機関で実施している戦略的大学連携支援事業(Fレックス)の中で形成されている現実の学習共同体を対象として研究を実施.Fレックスの基盤システムである,オープンソースのLMS(Moodle),eポートフォリオ(Mahara),SNS(OpenSNP)を連携した教育実践を行っている.(1)文献及び学会・研究会への調査学習共同体及び真正な学習を利用した学習理論を探るため,文献調査及び関係する学会・研究会等にて最新事例の調査を実施.真正な学習における評価方法であるeポートフォリオの実践事例を増加させるため,Maharaオープンフォーラム(MOF2011)実行委員を務め,Maharaユーザコミュニティ(MUC)をFacebook上へ移行,運営している.また,Fレックスにて,LMS,eポートフォリオ,SNSを連携した教育実践に関する研究会を定期的に開催した.(2)真正な学習のための学習デザインの構築真正な学習を行うため,授業における学習共同体を構築した.社会的構成主義における学習であるグループワークやCSCLに時間を割くためにも,行動主義や認知主義における学習である講義はLMS上に自学自習用教材として設置した.また,自己評価・相互評価を行うため,LMSにeポートフォリオを組み合わせた.今年度からeポートフォリオの利用を増加させたため,自分の学びを俯瞰し振り返ると共に,他者の視点を知ることにより教育効果が向上した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)国際会議等,海外の事例調査勤務校の行事等と日程が被り,調査を予定していた国際会議へ参加できなかった.(2)外部共同体を利用した真正な学習デザインの構築学習共同体を用いた真正な学習デザインの構築が最優先であると考え,他大学の学習共同体への学習成果物の公開はしなかった.ただし,eポートフォリオを用いて,同じ科目を受講する他クラスの学習共同体への学習成果物の公開を行った.同じクラスの学習共同体における,eポートフォリオを用いたピアアセスメント及びセルフアセスメントは教育効果が高かった.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)外部共同体を利用した真正な学習デザインの構築同じ科目を受講する学生以外として,先輩(熟達者でもない)が学習共同体へ参加することで,どのように教育効果が変化するかを分析する.学習成果の変化と共に,指標の一つとして用いる自己効力感の変化,インタビュー調査を行う.学習意欲の低い学生が自己効力感を向上させるため、学習共同体で真正な学習を行う学習環境をデザインする.(2)外部の多様な評価による学習内容の分析自己効力感の変化に基づき,他の分析方法を試行する.そして,本研究に最適な指標を導出し,学習効果の可視化を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現在までの達成度の理由に記した通り,国際会議等,海外での事例調査が行えなかったため,研究旅費が次年度に繰り越された.次年度以降,定期的に国際会議等に参加し,海外における事例調査及び研究発表を行う.
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Research Products
(2 results)