2013 Fiscal Year Annual Research Report
真正な学習のために外部共同体を利用する学習環境のデザイン
Project/Area Number |
23501189
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Research Institution | Jin-ai Women’s College |
Principal Investigator |
田中 洋一 仁愛女子短期大学, 生活科学学科, 准教授 (20340036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 修 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (90230325)
鈴木 克明 熊本大学, 社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
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Keywords | 教育工学 / 学習環境 / 学習共同体 |
Research Abstract |
福井県内の高等教育機関連携プロジェクト「Fレックス」で形成されている学習共同体を利用し,真正な学習環境を構築する実践研究を継続的に行った.そのため,Fレックスの基盤システムである,オープンソースのLMS(Moodle),eポートフォリオ(Mahara),SNS(OpenSNP)を連携した授業設計及び学生支援を実施している. 真正な学習を実現するため,正課では,シナリオを伴ったPBL(Problem Based Learning)や体験型演習等の授業設計を行った.正課外では,サークルにおけるサービスラーニングの学習デザインを行った.その際,学習成果物をクラス内の学習共同体やクラス外の学習共同体へ公開する場としては,eポートフォリオを用いた.ただし,サークル活動や卒業研究における学習成果物はSNSも活用した.元々の研究計画において公開の場として設定していたSNSよりも,eポートフォリオの利用が主となったため,学習効果の分析としては複雑ネットワークよりも,テキストマイニングやアンケート調査・インタビュー調査を重視した.その結果,eポートフォリオを用いて,学習共同体に学習成果物を公開し,フィードバックし合うことにより,適度な緊張感を保ち,学習意欲が高まることが実証できた.その他,質的な尺度として「特性的自己効力感」及び「進路選択に対する自己効力尺度」を用い,特性的自己効力感は大きな変化が得られないが,進路選択に対する自己効力尺度は向上につながった.また,学習科学における知識創造メタファーの一つであるSECIモデルに基づき,授業や学生支援のプロセスを設計しているが,もう一つのモデルである活動理論に基づき,地域協働学習プロジェクトを設計した. 本研究の結果に基づき,真正な学習のための学習環境チェックリストの制作及びeポートフォリオにおけるラーニングアナリティクスを行う.
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Research Products
(6 results)