2012 Fiscal Year Research-status Report
パターンの多次元分布を可視化する理解促進教育用文字認識システム
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23501194
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
竹下 鉄夫 豊田工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (20149933)
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Keywords | 教育工学 / 教材情報システム / 文字認識 / マルチメディア / 主成分分析 |
Research Abstract |
「文字認識学習システム」のうち,特に,「多次元データの可視化」に注力し,研究を進めてきた。昨年度までの研究により,(1)データの収集と,(2)収集した多次元データの可視化を実現できた。データ収集の成果として,多次元データを主成分分析により主成分スコアを求め,第一主成分から第三主成分までの主たる主成分スコアの分布が正規分布と見なせることを仮説検定により確認した。 今年度は主として(1)収集した多次元データを可視化するため,次元圧縮の手法として主成分分析を用い,多次元データを三次元データに,次元圧縮した。その際,三次元データの同確率分布面が超楕円体になることを利用し,等確率楕円体を表示することにより,多次元分布であっても,座標変換と3D表示により,比較的容易にデータの可視化ができた。 (2)三次元マウス「Phantom」については,3D表示を操作する優れた装置であるが,後に述べるようにシステム構成上,問題点が続出したため,研究に利用することは断念するに至った。ただし,優れた3D表示のためのソフトウェアを使うことで,多次元分布を人の目で見ながら,分布の形状を判断することのできるツールが作成できた。 (3)三次元マウスを使わず,タブレットを用いた初心者用手書き文字認識学習システムが構築できたので,高専初年度生を対象に理解度も測定するための実験を実施することができた。 (4)これまでの研究成果を,2013年3月東北大学(仙台市)にて開催された「情報処理学会第75回全国大会」において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの収集と可視化ツールの作成が順調に進んでいること。また,タブレットを用いた手書き文字実験システムの構築をし,実験を実施することができた。 判別の可視化を進めるべく,多次元空間のカテゴリーの異なるデータ群が,どのように分布しているかを空間の操作とともに分離の状況を理解できるようシステムの改良を行った。その結果を一般社団法人情報処理学会の第75回全国大会にて報告した 一部,三次元マウス「Phantom」について,パソコンのOSの更新や使用ソフトについての制限が問題となって,当初予定していたシステム開発ができないことが判明した。このため,三次元マウス「Phantom」の使用をあきらめ,Webを介して,パソコン上で実験ができるよう,システムの構成を変更した。Webページでの公開を通じて,実験システムの公開ができ,より多くの関係者に体感してもらうことができるようになった。学会発表において,Webページでの公開を期待している旨の希望がありこれに応えるべくシステムを構築中である。
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Strategy for Future Research Activity |
システム構築の進捗に伴い,実際に学生を被験者とする実験を行い,成果の確認を行うとともに,データの整理を行い,結果を国内の学会,国際会議において報告する。 さらに,システムの成果を外部に公開するため,日本語仕様のみでなく,国際化を意識し,「英語」表示についても可能なシステムとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果をまとめ外部への発表を行う。このための旅費を使用する。また,国際化を意識したWEBページの英語化表示が可能となるようWebページの整備を実施する。
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