2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23501255
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
奥野 淳一 国立極地研究所, 北極観測センター, 特任研究員 (00376542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 英樹 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (10271496)
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Keywords | 海水準変動 / 地球変形 / 第四紀 / 南極 |
Research Abstract |
当該年度においては,地球表面の荷重変化にともなう地殻変動を正確に評価するために,これまで未実装であった,地球表層および内部での質量再分配によって引き起こされる地球回転軸,速度の変化(極移動,地球扁平率の変化)に伴う地殻変動をシミュレートする計算コードを開発し,これまで開発した地殻変動シミュレーションコードに実装することに成功した.この地殻変動に与える地球回転の効果について,本コードを使ってその基礎的な理論研究を行い,その結果を共著論文として発表した(Nakada and Okuno 2013).さらに,今回開発したシミュレーションコードを用いて最近の海水準変動を再現し,山岳氷河,グリーンランド氷床,南極氷床の過去100年の融解について,世界各地域の検潮儀のデータとの比較より推測した(Nakada, Okuno and Ishii, 2013).また,過去におこった氷期サイクルにおいて,南極氷床が最大どの程度拡大したのかと言う問題が,大陸棚深度発達史において大きな影響を与えることが,前年度の研究成果より明らかになったことから,これまでに提案されている最終氷期以降の氷床融解史を用いて,240万年以降の第四紀海水準変動を再現するシミュレーションモデルを開発し,地球回転を含めた地殻変動による海水準変動を解析した.この解析結果については,主に日本の観測値を用いた研究について,研究分担者との共著論文(Okuno, Nakada, Ishii and Miura 2014)として発表した(現在印刷中).本年度の研究を通して,10万年スケールから,100年のスケールで起こりうる氷床変動や堆積物などによる,地球表層の荷重変化に対する地殻変動を統一的に解析できるシミュレーションモデルが完成した.
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Initiation of the Changjiang (Yangtze) delta and its response to the mid-Holocene sea level change2013
Author(s)
B.Song, Z.Li, Y.Saito, J.Okuno, Z.Li, A.Lu, D.Hua, J.Li, Y.Li, R.Nakashima
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Journal Title
Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology
Volume: 388
Pages: 81-97
DOI
Peer Reviewed
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