2011 Fiscal Year Research-status Report
末梢におけるFOXP3陽性制御性T細胞への分化メカニズム解析とがん治療への応用
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23501284
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
宮原 慶裕 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10582083)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 |
Research Abstract |
申請者らが独自に作製したJak3阻害剤を使用した培養システム (野生型マウスより単離した末梢未感作CD4+CD25-T細胞を用いJak3阻害剤存在下で3日間培養を行うことにより、Foxp3陰性のiTregs前駆細胞に分化させ、その後IL-2を添加した培地にて培養を続けることによりFoxp3陽性細胞に分化増殖させる培養法)を用い、どのようなサイトカイン・阻害剤がこの培養系を阻害し得るかを検討した。まず、十数種の阻害剤及びサイトカインパネルを用いて、どのようなシグナルがこの培養系を阻害可能かの検討を行なった。結果、末梢未感作CD4+CD25-T細胞からFoxp3陰性iTregs前駆細胞への分化段階を強く阻害する数種のサイトカインを明らかにした。同定したサイトカインの伝達シグナルの下流にある、特定のSTATをノックアウトしたマウスを既にアメリカジャクソンラボから購入・導入し、野生型マウスとの比較検討作業を既に開始している。また、より深い知見を得るため、多種の阻害剤・化学物質を用いた阻害効果のスクリーニングを継続し行なっている。平成23年度における上記の研究成果は、今後期待される成果の端緒となると考えている。すなわち、これらのシグナルを腫瘍局所で高め、腫瘍局所におけるiTregs細胞の頻度及び絶対数を減少させることにより、目標とする癌に対するより効果的な治療法及びアジュバント開発への基盤となり得ると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Gene chipを使用したiTregs前駆細胞に選択的に発現する分子の網羅的探索を実施に移している段階であり、達成をしていない。iTregs前駆細胞に特異的な分子等を同定することは非常に重要であり、至急の課題と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
Gene chipを使用し、iTregs前駆細胞に選択的に発現する分子の網羅的探索を進めるとともに、野生型マウス及び特定のSTAT欠損マウスを用いて、マウスin vivoでのiTregs前駆細胞の動態解析を行なっていく。また、既に同定したサイトカイン/今後同定する分子を用いて、がんワクチン治療モデルマウス・養子免疫治療モデルでの効果検討を行なっていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主にマウス購入代・細胞染色用抗体・中和抗体に研究費を使用予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Intratumoral injection of Propionibacterium acnes suppresses malignant melanoma by enhancing Th1 immune responses2011
Author(s)
K Tsuda, K Yamanaka, W ang L,Y Miyahara, T Akeda, T Nakanishi, H Kitagawa, M Kakeda, I Kurokawa, H Shiku, E C. Gabazza, and H Mizutani
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Journal Title
PLoS One
Volume: 6(12)
Pages: e29020
DOI
Peer Reviewed
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