2014 Fiscal Year Annual Research Report
制御性T細胞がEGFR阻害剤の耐性獲得機序に関連しているか
Project/Area Number |
23501297
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
渡邉 浩一郎 大分大学, 医学部, 助教 (00468000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白尾 國昭 大分大学, 医学部, 教授 (10467996)
波多野 豊 大分大学, 医学部, 准教授 (80336263)
大津 智 大分大学, 医学部, 助教 (80437920)
森永 亮太郎 大分大学, 医学部, 助教 (50411640)
平島 詳典 大分大学, 医学部, 助教 (60418837)
久松 靖史 大分大学, 医学部, 助教 (00609670) [Withdrawn]
西川 和男 大分大学, 医学部, 医員 (70636399)
河野 桜 大分大学, 医学部, その他 (40548137) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 上皮成長因子受容体阻害薬 / 獲得耐性 / 薬剤性皮膚障害 / ざ瘡様皮疹 / CTLA-4 / 制御性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
2012年9月4日大分大学病院病院IRBへ「上皮成長因子受容体阻害薬の耐性獲得に対して制御性T細胞が及ぼす影響に関する研究」として申請し承認を得た。2012年10月1日UMINへ「上皮成長因子受容体阻害薬の耐性獲得に対して制御性T細胞が及ぼす影響」(受付番号:R000010551)として登録を行った。 皮膚及び血液検体の免疫組織学的検索の解析から、研究開始時の予想通り制御性T細胞マーカーであるFOXP3陽性細胞の真皮への浸潤が経時的に増加していることを確認した。血液および皮膚検体を用いて、CTLA-4、FOXP3、TGF-β1、IL-23A、IL-10、IL-17、CD4を比較CT法測定した。発現量を比較するため、内因性コントロールにて補正を行った。 免疫組織学的検討と一致するように、EGFR阻害薬投与後より、CTLA-4およびFOXP3の発現の上昇を認めた。CTLA-4はFOXP3に比してその傾向は顕著であった。皮膚検体においては、CTLA-4の発現がEGFR阻害薬投与前に比較し、病状増悪時には5~6倍に上昇したのに対し、血液検体の場合は1~1.2倍程度の発現上昇にとどまった。症例によっては、EGFR関連皮疹が生じている1週間後に一時的にCTLA-4およびFOXP3の発現が減少する症例が認められた。 個人差はあるものの制御性T細胞マーカーであるCTLA-4の治療経過に伴う上昇を確認した。また、CTLA-4の発現にともないIL-10が上昇する傾向が見られた。IL-23、TGF-βは個体差が大きくまた発現量も低値であった。検体数も少ないため明らかな傾向を指摘することはできていない。IL-17については、測定不能であり、プローブ、プライマーの組み合わせを再度検討する必要がある。今後、症例数を十分に確保する必要があると考える。症例登録を延期し、現在も臨床試験を大分大学腫瘍内科にて西川和男、白尾国昭を中心に継続している。
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