2011 Fiscal Year Research-status Report
消化器癌患者の血漿中遊離核酸を用いたテーラーメイド個別化バイオマーカーの開発
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23501299
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岡本 和真 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20285258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 大輔 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20347446)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | バイオマーカー / 消化器癌 / 腫瘍マーカー / 個別化医療 / microRNA |
Research Abstract |
胃癌患者を対象として、術前後の血漿サンプルが揃っており、かつ術後長期に亘り再発を認めない(手術によって完全に切除された可能性が高い)進行胃癌2名、早期胃癌1名を選んだ。同3名分の血漿を混合した術前ならびに術後サンプルからmicroRNA(miRNA)を抽出し、マイクロアレイ解析を行った。マイクロアレイ解析結果から、術後に顕著に低下する候補miRNAを9つ選定した。通常のRT-PCRによるValidation assayを行い、術前miR-451、miR-486を血漿バイオマーカー候補としてさらなる解析を行なった。29例の胃癌術前後ペアサンプルを用いた両miRNAの血漿濃度解析において、それぞれ90%(26/29)、93%(27/29)の症例で術後に有意な低下を認めた(miR-451: 13.41vs 1.80、miR-486: 0.42vs 0.08、共にp<0.01)。健常コントロール30例と胃癌患者56例での検討では、両miRNAの血漿濃度は胃癌患者において有意に高く(miR-451: 0.30vs 10.70、miR-486: 0.03vs 0.34、p<0.01)、ROC curveにおけるAUCは0.96、0.92と高値を示した。カットオフ値は、それぞれ0.97amol/μl(感度96%、特異度100%)、0.073amol/μl(感度86%、特異度97%)であった。 また、同様に術前、術後に加えて、再発患者の再発時の末梢血漿中のmiRNAマイクロアレイ解析について、現在解析中であり、同miRNAの術後マーカーとしての有用性についても検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初の計画通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
前記の得られた知見の実地臨床への応用を念頭において、更に症例数を増やして解析を行う。一方で、他臓器癌に関しても同様のアプローチでの解析を行うとともに、今後は抗癌剤治療などの感受性を予測するバイオマーカーなどの検索も行っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、前年度までに得た知見をもとに、症例を増やして通常のRT-PCR法での解析を行う予定である。また、再発時も含めた同一個体でのアレイ解析も進めていく予定であり、これらの分子生物学的手法解析に関する消耗品として主に使用していく予定である。
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