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2014 Fiscal Year Annual Research Report

珪藻ブルーム期における珪藻食渦鞭毛虫の摂食量の評価

Research Project

Project/Area Number 23510012
Research InstitutionIshinomaki Senshu University

Principal Investigator

太田 尚志  石巻専修大学, 理工学部, 教授 (20364416)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2015-03-31
Keywords珪藻食渦鞭毛虫 / 摂食速度 / 増殖速度
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、珪藻ブルーム期の珪藻と渦鞭毛虫の被食-補食関係を種レベルで明らかにし、さらに渦鞭毛虫による珪藻摂食量を実測することで、珪藻-渦鞭毛虫間の食物連鎖過程を直接的に定量評価することを目標とする。
平成26年度は、前年度春季に予定していた現場調査が荒天や傭船手配の不具合により予定していた調査の5割しか実行できなかったため、データ補完を目的として4~6月の期間に計6回の追加調査を実施した。これにより、春季における渦鞭毛虫類の出現種組成およびそれら現存量の変化傾向を把握することが出来た。
研究期間全体を通じて実施した研究の成果について、まず、研究初年度(H23年度)は、東日本大震災により、研究環境および研究代表者の生活環境が被害を受けたために、研究実施が大幅に遅れた。そのため、初年度は研究環境の再構築を最優先した。室内実験は主にH24、H25年度に行い、現場海域からの実験対象生物の単離および培養株の作成、さらに、培養株を確立した渦鞭毛虫3種(無殻渦鞭毛虫二種、有殻渦鞭毛虫1種)を用いての代謝速度測定実験を行った。その結果、対象生物についての増殖速度、摂食速度および生理パラ―メタ各種と環境因子の関係を把握した。野外調査では、主にH25、H26年度に行い、春季における渦鞭毛虫類の出現種組成およびそれら現存量を把握した。また、石巻沿岸域の春季珪藻ブルームの終焉時期において実施した疑似現場培養実験により、珪藻に対する渦鞭毛虫の摂食圧(摂食量)および珪藻、渦鞭毛虫各種の増殖速度を推定することに成功した。その結果、珪藻ブルームの終焉期には、渦鞭毛虫の珪藻食による珪藻除去が最大で15% day-1に達すると見積もられた。このことより、渦鞭毛虫の珪藻食が珪藻ブルームの終焉を加速させる役割を果たしていること、すなわち、春季海洋食物連鎖における珪藻ー渦鞭毛虫ルートの量的重要性が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Book (1 results)

  • [Book] 環境と微生物の辞典2014

    • Author(s)
      太田 尚志
    • Total Pages
      2
    • Publisher
      朝倉書店

URL: 

Published: 2016-06-01  

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