2013 Fiscal Year Annual Research Report
使用済核燃料管理 サイト内乾式貯蔵導入と超長期保管・直接処分に向けた分析
Project/Area Number |
23510054
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
勝田 忠広 明治大学, 法学部, 准教授 (80552463)
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Keywords | 使用済核燃料 / 乾式貯蔵 / 福島第一原子力発電所事故 |
Research Abstract |
東京電力福島第一原子力発電所事故という当初の想定外の状況ではあったが、事故で明らかになった原子力政策の課題や社会的影響の大きさという問題は既に研究計画の問題意識として織り込み済みであったため、最終年度を迎えている現在も十分な研究が遂行された。初年度は主として事故が与えた国内外の原子力政策への影響の調査と分析を行った。その結果、研究の目的としていたサイト内乾式貯蔵の導入は、政策への柔軟性や分離プルトニウムの増加による核拡散リスクだけでなく、自然災害の引き起こす事故リスクに対しても有効性があることが分かり、成果は雑誌に掲載された。また新しく発足した原子力規制委員会の「発電用軽水型原子炉の新規制基準に関する検討チーム」等にメンバー参加し、新しい安全基準の策定について積極的に参加し、本研究成果である使用済核燃料管理問題の知見の活用を行うことが出来た。また海外に対しては、その福島事故の影響や使用済み核燃料管理政策への影響について積極的に発表を行い、かつ海外の研究者達から有意義な示唆を得ることが出来た。次年度は日本国内の原発立地自治体の状況を分析するため、そのアンケート調査に事前準備のヒアリングを行い、さらに使用済核燃料の長期の挙動を把握するための数値計算シミュレーションプログラムを米国から導入し、最終年度の現在、2013年10月にその開発元の米国オークリッジ国立研究所において高レベル放射性廃棄物等の崩壊熱の試算についてディスカッションを行った。事故により原子力行政や原子力政策が白紙になったため、政府の審議会の分析や、地方自治体へのアンケート調査等はあえて社会環境が落ち着くまで一時的に止め、状況を見て実施予定とした。研究内容は、福島事故によってさらにその重要性が増し、福島県内(避難区域内)の汚染状況を調査することで、政府の事故対策の妥当性の問題点の分析を行った。
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Research Products
(1 results)