2011 Fiscal Year Research-status Report
インターカレーションを利用したハイブリッドセラミックスへの重金属イオン固定化
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23510088
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三木 貴博 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30312606)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 環境保全技術 |
Research Abstract |
還元された重金属イオンは、粘土鉱物中にインターカレートされ、粘土鉱物中に固定化できる。スメクタイトなどは、陽イオン交換容量(CEC)が大きく、効果的に重金属を固定化できる効果的な重金属固定化のためには、有機陽イオンが粘土鉱物の層間から適切な速度で溶脱し、重金属イオンと交換する必要がある。粘土鉱物の層間での有機陽イオンの吸着力は、静電力とファンデルワールス力によるものであることから、有機陽イオンの分極と分子量より、溶脱挙動を推定できるものの、粘土鉱物への重金属イオンのインターカレーション効率を実験的に確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
重金属固定化に関する基礎データを順調に得ており、研究の目的について概ね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
重金属イオンを還元するためには、酸化鉄・酸化チタンの近傍に重金属イオンが移動する必要がある。鉱物の一種であるアロフェンは、直径数十Åの中空状球状粒子であり、表面電荷は恒久的に負の性質をもつことから、陽イオンを静電的に引き寄せる。酸化鉄、酸化チタンとアロフェンを混練などで一体化することにより、効率的に重金属イオンや親水性有機物を表面に吸着させ、重金属イオンの還元を促進できる。最適なアロフェンの配合率や混練方法について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画通り、実験を行うための消耗品と情報収集のための旅費を使用し、研究を遂行する。
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