2013 Fiscal Year Annual Research Report
環境対応型無鉛電線フューズ開発のための熱・電気特性制御と組成・形状の最適化
Project/Area Number |
23510096
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松木 一弘 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30253115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 元 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30192595)
崔 龍範 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00457269)
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Keywords | 環境対応型フューズ合金 / 無鉛代替材料 / 電位・熱シュミレーション / 電気・熱特性 / 低圧配電線 / 酸化物分散複合材料 |
Research Abstract |
固液共存領域の有るSn-50Znを取り上げ8vol%のAl2O3を添加した複合材料を用いて、製造プロセス制御による組織・熱・電気特性制御を可能とした。フューズ合金としての諸特性が最適化された本複合材料を用い、銅導線との安定接合達成のため、簡便で自動化が可能な接合方法として、パルス通電接合法を適用した接合方法を確立した。なお大量生産化をも考慮した手順と付帯冶具を提案した。特に本複合材フューズと銅導線界面には、これら素材より成る両粉末(Al2O3添加Zn-Sn,Cu)の混合比を変化させた組成傾斜層を設け、理想面積接合化と界面高強度化を達成した。場合によっては、鋳造法で作製したバルク体を使用せずAl2O3添加Zn-Sn粉末とCu粉末の両粉末を使用して、フューズ層と組成傾斜層さらに銅導線の焼結・接合を行い、銅導線と複合材フューズの接合を完了した。これは粉末のみによるフュースエレメントの一括製造技術確立であり、フューズのみを溶製で作製後、銅導線とパルス通電接合させる複合プロセスに比べて、省力・省エネルギー化が図られた。なお、パルス通電接合焼結法の特長である一定荷重時直接加熱・低温・短時間・局所加熱利用により、複合材フューズと銅導線界面での反応は抑制できた。得られた銅導線と接合完了のフューズエレメント成形体の電気抵抗や熱伝導率などを測定し、溶断・通電シミュレーションを行い要求性能が満足していることを示した。
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