2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23510133
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
小柴 俊 香川大学, 工学部, 教授 (80314904)
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Keywords | III-V化合物半導体 / 窒化物半導体 / GaNAs / 室温発光 |
Research Abstract |
化合物半導体GaNとGaAsの混晶であるGaNAsにおいてバンドギャップが窒素組成によって大きく弓なりに変化するボウイング現象が生じる。 本研究ではこのボウイング現象を用いることでInを用いない赤外領域の電子・光学材料への可能性を探ることを目的としてGaNAs/GaAs多重量子井戸をp型GaAsとn型GaAsでサンドイッチしたp-i-n構造試料を当研究室考案の「窒素ラジカル変調制御法」を用いた分子線エピタキシーで作製してその電気的・光学的特性を評価した。作製したp-i-n構造は期待される整流特性を示し、ソーラーシミュレータを用いた実験では光起電力を示しており、同様作製されたGaAsのp-n接合より電流値が多く効率がわずかながら向上しているのが見出された。光吸収測定によりGaNAs量子井戸による光吸収の増大が光起電力の性能向上に貢献していることが確認され、受光素子への応用が期待される結果をえた。またp-i-n構造に順方向で電流注入した結果、GaNAs量子井戸からの発光が観測され、発光強度は注入した電流に比例すること、室温においても発光が持続することが確認された。また光励起による発光との比較からもGaNAs多重量子井戸によるキャリア閉じ込めが室温においても有効であることが明らかとなった。研究の後半ではシリコン技術の融合を図るためGaN/GaNAsヘテロ構造のシリコン基板上のMBE成長を試みた。 これらの結果からGaNAsのInを用いない赤外領域の電子・光学材料としての可能性を見出すことができた。上記の研究成果は2件の査読付き学術論文発表と招待講演1件を含む3件の国際学会発表に結実している。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Electroluminescence of GaNAs/GaAs MQWs p–i–n junctions grown by RF-MBE using modulated nitrogen radical beam source2013
Author(s)
Natsumi Ohta, Kohei Arimoto, Masahiro Shiraga, Kenta Ishii, Masatoshi Inada, Shunsuke Yanai, Yuko Nakai, Hidefumi Akiyama, Toshimitsu Mochizuki, Toshio Takahashi, Naoshi Takahashi, Hayato Miyagawa, Noriaki Tsurumachi, Shunsuke Nakanishi, Shyun Koshiba
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Journal Title
Journal of Crystal Growth
Volume: 378
Pages: 150-153
DOI
Peer Reviewed