2011 Fiscal Year Research-status Report
納期制約世界における切換数理とコントロール系に関する研究
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23510161
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
松井 正之 電気通信大学, その他部局等, 名誉教授 (00034413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 久志 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (60231677)
孫 晶 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20581010)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 多期間制約サイクル問題 / 最適切換 / 最適配置 / 生産座席予約問題 / 生産ライン |
Research Abstract |
本年度は,本研究を進めるための準備として,多期間制約サイクルモデルの性能向上の施策検討を行うために国内外の文献調査をし,特に多期間制約問題を対象としたバランシング・アプローチによる体系化を行なった。さらに,多期間制約サイクルモデルの最適配置と最適切換法則の検討を行った。1. 多期間制約サイクルモデルの最適配置法則の検討特殊な場合での最適配置法則を導出し,それを徐々に一般の場合に拡張することにより,一般的な状況での最適配置法則を導出することが可能であると研究代表者及び分担者は考えている。特殊な場合とは,たとえば,各期間において同様な状態が多く(すなわち,同じような加工者または機械が多く)ある場合のことを意味している。そのため,平成23年度では,最適配置法則導出の考えを拡張して(1)特殊な状況が1個存在し,残りが通常の状況の場合, (2)特殊な状況が2個存在(2個は同じ状況)し,残りが通常の状況の場合, (3)2種類の特殊な状況が存在する場合等の最適法則の解析的な導出を行った。2. 多期間制約サイクルモデルの最適切換法則の検討複数作業工程の納期遅れの調整政策として,(1)フェーズ数により各工程を細分された多期間制約サイクルモデルを提案し,(2)複数作業の工程の生産ラインにおける最適な切換方策を導くため,加工時間をアーランと仮定した場合の多期間制約サイクルモデルの期待コストを導出し,(4)数値考察例により,提案定理の有用性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は平成24年度以降に予定していたノンリセットモデルの最適方策の検討を進めた。そのため,一部研究項目の進度が若干遅れたが,全体としては当初の計画通りと考える。なお,今年度の研究成果として,学術論文2件,国際会議論文5件と国内学会発表論文2件ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,今年度に得られた結果を基にして,(1) 性能向上の施策下での多期間制約サイクルモデルの評価基準の算出方法の検討を行う。特に,特殊な状況が3個以上存在する場合また特殊な状況が2種類以上存在する場合について考察する。その結果を用いて,(2) 一般的な場合の多期間制約サイクルモデルの最適配置と最適切換法則の検討に取り込む予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度において当初予定より多くの研究成果を得ることができたため, その結果の検討及び発表のため平成23年度の研究予算を一部繰り越して, 平成24年度の研究発表回数の増加に備えた。そのため,23年度からの繰り越し分と翌年度に請求する研究費と合わせて,下記のような平成24年度の使用計画を設定させて頂いた。物品費:196,021円, 成果発表ための国内&国際学会旅費(参加費を含む):750,000円, 研究打合せための出張費:150,000円,その他:50,000円。合計:1,146,021円。
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