2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23510174
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
鈴木 淳 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (30249742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 久志 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (60231677)
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Keywords | 設備再配置問題 / アルゴリズム / 進化的計算法 / 遺伝的アルゴリズム / シミュレーテッドアニーリング |
Research Abstract |
経済環境の変化により、生産設備の縮小や統合の計画は産業界で重要な課題となっている。本研究課題では、複数設備による生産システムにおいてコスト制約が与えられた下での生産能力確保を目的とした設備再編を対象に設備再配置問題として混合整数計画モデルを構築し、優れた設備再配置案を見出すための解法アルゴリズムについて、遺伝的アルゴリズムを中心とした進化的計算法を問題の特徴を考慮した工夫を加えて実装する研究を行っている。本年度は遺伝的アルゴリズムとヒューリスティックローカルサーチを組み合わせたアルゴリズムで従来解法より優れた計算結果を得た成果をIndustrial Engineering and Management Systems誌に投稿して掲載されるとともに、遺伝的アルゴリズムとシミュレーテッドアニーリング法を組み合わせたハイブリッドなアルゴリズムを考案してさらに優れた結果を得た内容を国際会議APIEMS 2012、日本経営工学会春季大会、電気学会電子・情報・システム部門大会、日本設備管理学会秋季研究発表大会などで研究発表を行い、内外の研究者との討議を通じて今後の研究進行上有益な示唆や情報を得ることができた。この問題は大域探索と局所探索の両面で計算手順上の工夫が必要であり、遺伝的アルゴリズムを元にした計算法で大域探索を行い、シミュレーテッドアニーリング法を元にした計算法で局所探索を行うことが現在のところ最も効果的であることがわかった。これらの成果により、同程度の計算時間でこれまでよりさらに優れた設備再配置案を見出すことが可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝的アルゴリズムを元にヒューリスティックローカルサーチ、シミュレーテッドアニーリング法などを組み合わせたハイブリッドなアルゴリズムを考案し、数値実験を通じてアルゴリズムの有効性を検証した。また、研究成果を国内外の学会で発表し、内外の研究者と討議するとともに、論文を掲載することができた。ほぼ計画通りにアルゴリズムの開発と性能の検証が進んでいるため、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究の延長として、遺伝的アルゴリズムにタブーサーチなど別のメタヒューリスティックを組合せ、その性能評価を行う。また、これまでは設備の継続および廃止の決定に遺伝的アルゴリズムを適用し、廃止設備における生産の移転先決定に何らかの計算法を適用してきたが、この枠組みを再検討する必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次のような用途のために研究費を使用する計画である。 (1) 国内外の学会へ出張して研究成果を発表し、他の研究者との討議を行うための旅費として (2) プログラムの開発環境と数値実験を行う計算環境、研究成果発表用の情報環境のそれぞれを充実させるために、コンピュータおよび周辺機器とソフトウェアの購入費用として (3) 数値実験の補助のための実験協力者が得られた場合の謝金として (4) 実験結果の記録保全のためのメディア等消耗品代として (5) その他、研究を進めるために必要な出費として
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Research Products
(5 results)