2013 Fiscal Year Annual Research Report
光切断リンカー付アフィニティ樹脂を用いた汎用的な生理活性物質探索法の開拓
Project/Area Number |
23510269
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
田中 明人 兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (30454789)
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Keywords | 生理活性物質 / アフィニティ樹脂 / ターゲット探索 / 光反応 |
Research Abstract |
光切断リンカーとしてH19-21年度科研費研究で使用したo-nitro-benzylamine誘導体を利用し検討を行った。当初市販の固相担体に当該光切断リンカーを導入し検討を行ったが、疎水的な性質のため、非特異的な蛋白吸着が多く見られ、目的を達成することが出来なった。また、アフィニティ樹脂用固相担体として汎用されるアフィゲルは,組成が糖誘導体であり、合成溶媒中で変性し使用不可であった。そこで、本研究では我々が独自に開発した化学的に安定で、高い親水的性質から非特異的蛋白吸着が非常に低減されたAquaFirmus(筑波家田化学販売中)を固相担体として用いることとした。また、より親水性的な環境構築および、光反応後に生じるラジカル反応種とターゲット蛋白質の結合形成等を避ける目的で、PEGスペーサーを導入し検討を行った。同時に反応条件などを検討することによって、ほぼ目的物のみを選択的に溶出可能な系を構築することができた。 こうして構築したシステムを用いターゲット既知の生理活性物質を固定し、その適応を行った。その結果、得られた蛋白質はBIACOREを用いた検討から、3次元構造的にも高純度なものであることが示唆された。 今後、ターゲット未知の生理活性物質(共同研究中の開発品を含む)への適応を行い、方法のブラッシュアップと共に、メカニズム解析に貢献する計画である。
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