2013 Fiscal Year Research-status Report
市場経済移行下のミャンマー農作物加工産業の変容:空間経済学の視点を取り込んで
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23510338
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
工藤 年博 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 研究員 (30450498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後閑 利隆 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 研究員 (50450549)
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Keywords | 東南アジア / ミャンマー / 農作物加工 / 精米 / 製糖 / 農作物価格 |
Research Abstract |
本研究課題では、ミャンマー国内における農作物の市場統合、及び、海外市場へのアクセスの改善という経済環境の変化の下で、米、砂糖、綿、パームオイルなどの同国の主要な農作物の加工産業がいかなる発展と変容がみられるのか、その過程と特徴を、とくに加工所の地理的な分布の変化に注意を払いつつ明らかにし、加工プロセス上のボトルネックを特定し、最適な加工プロセスを実現しうる地理的分布を解明することを目的としている。 第一に、米作及び精米業に焦点を当てた。ミャンマー歴代政府の米穀政策、並びに、産業の発展経緯と阻害要因をリビューした上で、同国の精米業の技術的特長と限界について検討した。第二に、各地のコメをはじめとする農作物の価格に関する資料を収集し、データベースを構築した。現在、このデータベースに基づいた分析を始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本プロジェクトは2013年度までの3カ年計画の予定であった。しかし、本プロジェクトの開始と時を同じくして誕生したミャンマーの新政権の下で、ミャンマーは民主化、経済開放が急速に進み、ミャンマーブームが起こった。そのため、研究代表者、研究分担者ともに業務が急増した。さらに、現地カウンターパートの政府部局および研究者も多忙を極めた。この状況下で、本研究に不可欠な現地調査の機会を逸した。現在、ようやくブームも沈静化し、日本側とミャンマー側で研究体制を再構築することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、コメ等の市場価格の統計を入手し、データーベースの構築を進めている。このデータの入力をし、完成に近づいている。今年度はこのデータベースを使い、現地調査と組み合わせて、分析を進める。 日本側担当者2名とミャンマー側カウンターパートと合同で、ミャンマーにおける現地調査を2回予定している。また、ミャンマー側カウンターパートとタイを訪問し、比較研究をする計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本プロジェクトの開始と時を同じくして誕生したミャンマーの新政権の下で、ミャンマーは民主化、経済開放に向けた改革を行なった。結果として、ミャンマーブームが起こり、研究代表者分担者ともに業務が急増した。さらに、現地カウンターパートの政府部局および研究者も多忙を極めた。この状況下で、本研究に不可欠な現地調査の機会を逸した。現在、ようやくブームも沈静化し、日本側とミャンマー側で研究体制を再構築することができた。 日本側担当者2名、ミャンマー側カウンターパート2名の合同での、ミャンマーにおける現地調査を2回予定している。また、精米業と製糖業に関しては、ミャンマー側カウンターパートとタイを訪問し、比較研究をする計画である。さらには、シンガポールで開催予定の学会で研究成果の発表をする。このように、未使用額の大部分を現地調査に使用する予定である。
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