2013 Fiscal Year Research-status Report
看護職の人間の性に対する認識を高める教育支援プログラムの開発と運用に関する研究
Project/Area Number |
23510351
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
兼宗 美幸 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (50214490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筑後 幸恵 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (60310512)
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Keywords | セクシュアリティ / ジェンダー / 看護職 / 教育支援プログラム / 性の認識 / 人間の性 |
Research Abstract |
本研究は、患者の尊厳を尊重した援助を実践するための看護師の継続教育の方策について、特に性の認識に焦点をあて、ジェンダーやセクシュアリティなど「人間の性」と看護実践の関連、「患者の性」に対する倫理的問題の対応および看護師のキャリア形成の視点から作成した教育支援プログラム(以下試行版プログラムと略す)を運用・検討し、実効性のある継続教育プログラムとして開発することを目的としている。 3年目の平成25年度は、「人間の性に対する認識を高める教育支援プログラム」試行版を複数回運用しデータを得た。それを基に試行版を完成版として統合するために、参加者の視点からの再度評価のデータを収集した。 課題1「試行版プログラムの運用と評価データの収集」では、研究参加の承諾を得た男女看護師5名に研究の目的・方法や倫理的配慮を口頭・書面で説明し、署名と参加の意思表明によって同意を得た。試行版プログラム実施前後に個人に対し質問紙調査、実施後にグループインタビュー法によるインタビューを行い、評価データとした。過去の研究成果と合わせて、プログラムの内容(経験に近い題材や専門的な情報提供)と参加者の語りを促進するファシリテータの問いかけだけでなく、参加者の経験の多様性と促進された語りが、ディスカッションを深め、認識を高める要因であることが再度確認された。 課題2「試行版プログラムの検討と改善」では、プログラムの進行を担うファシリテータの問いかけに着目し、参加者の視点からプログラム運用に関する評価や課題を整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成25年度は、「人間の性に対する認識を高める教育支援プログラム」試行版を複数回運用しデータを得た。それを基に試行版を完成版として統合するために、参加者とファシリテータの両方の視点からの再度評価のデータを収集する予定であった。しかし、ファシリテータからの評価が不十分な状況により、今年度は評価データ収集ができずに、対外的に発表できない段階にある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、試行版プログラムに関してファシリテータの視点から統合して分析した評価を踏まえて評価し、看護職の「人間の性」に対する認識を高める教育支援プログラムの改善に取り組みたい。そのため、プログラムの進行を担うファシリテータの立場から運用に関する評価や課題を改善したプログラムによって、参加者、ファシリテータ視点から統合した評価を実施し、臨床で実効性のある、継続教育の教育支援プログラムとしての方法の検討を課題とする。 25年度の課題2の「試行版プログラムの検討と改善」では、プログラムの進行を担うファシリテータの問いかけに着目し、参加者の視点からプログラム運用に関する評価や課題を整理した。その評価と課題を踏まえて、ファシリテータの視点からの分析を統合し、看護職の「人間の性」に対する認識を高める教育支援プログラムをまとめるよう、研究推進することである。 具体的には、プログラムの運用方法について過去の研究成果との比較に取り組み、臨床で実効性のある、継続教育プログラムとしての完成を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、「人間の性に対する認識を高める教育支援プログラム」試行版を複数回運用しデータを得た。それを基に試行版を完成版として統合するために、参加者とファシリテータの両方の視点からの再度評価のデータを収集する予定であった。 しかし、ファシリテータからの評価が不十分な状況により、今年度は評価データ収集ができずに、対外的に発表できない段階にある。このため収集と分析について来年度継続する必要が生じた。 平成26年度は完成版の作成と論文投稿のために引き続いて評価データの収集と分析を行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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