2011 Fiscal Year Research-status Report
知識の文化的・言語的差異と民間意味論に関する実験哲学的研究
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23520003
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
水本 正晴 北見工業大学, 工学部, 准教授 (70451458)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交流 / アメリカ / 認識論 / 意味論 / 言語 / 日本語 / ウィトゲンシュタイン |
Research Abstract |
英語のknowに対応する「知っている」と「分かっている」について、日本の学生を対象に、Stichの使用したゲティアー例を翻訳したものを用いて調査した。その結果は、英語の話者と同様、「知っている」、「分かっている」それぞれについて、高い知識帰属の傾向が見られたが、二つの動詞間の有意味な差異は見られなかった。とはいえ、この結果については様々な解釈が可能であり、現段階では結果を学会などで発表するには至っていない。平成24年度にあらためて関連する再調査を行い、新たな考察を加えて発表する予定である。 また、本研究は、言語一般についての意味論とも当然深く関わるものであるが、ウィトゲンシュタインの数学の哲学、および規則遵守問題についての考察から、我々の意味についての見解がいかにプラトニズムに深くから侵されているかが明らかになった。このことは、数学における意味論ばかりでなく、形式的体系の意味論一般についての我々の見方と関わってくる。この研究の一部はポーランドで開かれた会議において発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の成果はまだ大部分発表されていないが、平成24年度には多くが発表されることになるであろう。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は、現在までの研究の延長となるが、予定されていたように、日本語のknowについてのシンポジウム、および実験哲学についてのワークショップを開催する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画書に書かれているように、主に海外からの講演者の招待費用が多くを占めるようになる。
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Research Products
(2 results)