2013 Fiscal Year Annual Research Report
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23520025
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
倉田 剛 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (30435119)
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| Keywords | 存在論 / 形而上学 / 作品 / 人工物 |
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| Research Abstract |
2013年度の研究成果は以下のかたちで発表した。
（１）単独発表「普遍者の理論と種問題」（哲学若手研究者フォーラムにおけるテーマレクチャー、2013年7月13日、国立オリンピック記念青少年総合センター）、（２）単著「コンティニュアント／オカーレントの形式的存在論とその応用について」（九州大学哲学会［編］『哲学論文集』第四十九輯、2013年9月：127-157頁）、（３）共著『ワードマップ現代形而上学』（新曜社、2014年2月）。
発表（1）では、生物学における「種問題」の諸議論を、芸術作品や製品を含む「抽象的人工物」の考察に応用することにより、従来の普遍者の理論ではうまく扱うことのできなかった、抽象的対象の歴史性や非本質主義の問題をある程度まで明らかにしうることを示した。論文（2）では、制度的・文化的対象を適切に位置づけるための形式存在論的枠組みに関して検討を行った。具体的には、三次元主義（実体の形而上学）と四次元主義（プロセスの形而上学）をともに包摂するような枠組みを擁護する議論を展開した。共著（３）では、一般読者向けに現代形而上学の平易な見取り図を作成すると同時に、第7章「存在依存」において、芸術作品や制度的対象といった人工物を分析する際の基礎となる「存在依存」という概念を論じ、つづく第8章「人工物の存在論」の中で、その概念を実際に用いて、人工物に特徴的ないくつかの存在様態を明らかにした。
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