2011 Fiscal Year Research-status Report
チベット医学と仏教の生命論ー臨床、身体技法からのアプローチー
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23520089
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Research Institution | Kyoto Bunkyo University |
Principal Investigator |
永澤 哲 京都文教大学, 人間学部, 准教授 (40388210)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | インド、ネパール、ブータン |
Research Abstract |
1、『四部医典』(TIb. Rgyud bzhi)、およびその注釈書のなかにあるクニェ・マッサージについての記述を抽出し、それらの異同を検討した。この研究は、従来行われたことはなく、文献学上、重要な意義をもつといえる。2、チベットに伝承されるヤントラヨーガのうち、おもに、『カーラチャクラタントラ』(プトン流)のテキストを検討し、それと中央チベットで伝えられているクニェ・マッサージとともに伝承されている治療ヨーガとの関連について、文献、臨床両方の観点から、比較、検討した。この研究は、従来全く行われたことがなく、重要な成果だといえる。3、インドにおいて、文献調査、収集を行った。さらに、ネパールで実践されているクニェ・マッサージについて、その由来、臨床の実際について、聞き取り調査を行い、今後のさらなる研究調査への土台づくりを行った。その結果、『四部医典』の記述や注釈書とはかなり異なる臨床実践ーオイルの調製その他ーが行われていることがわかった。4、ブータンに伝承されるヤントラヨーガについて、聞き取り調査を行った。今後、さらなる現地調査、参与観察を行うための土台を作ることができた。5、ブータンにおけるチベット医学の現状、マッサージの方法、オイル調製、適応対象について、実地調査、聞き取り調査を行った。以上を通じて、クニェ・マッサージとヤントラヨーガの背景にある生命イメージ、その歴史的由来、現代における臨床実践の実情についての理解を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
医学テキスト、ヤントラヨーガの一部についての文献学的解析をある程度終えることができた。また、実地調査によって、今後の研究を進めるために重要な視点、情報を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
基本方針については、変更はない。チベットでの調査については、今回、当地の社会情勢の変化によって、調査地を変更して、実施した。今年度以降も、状況を見て、調査地を変更し、最大限の効果を得られるようにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画から大きな変化はない。文献・資料の購入、旅費、謝金が主なものとなる。
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