2011 Fiscal Year Research-status Report
近世東アジアにおける新知識体系とその構築に関する思想文化史的研究
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23520093
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
李 梁 弘前大学, 人文学部, 教授 (20281909)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | イエズス会 / 新知識体系 / A・ヴァリニューノ / I・ロヨラ |
Research Abstract |
昨年度は、東日本大震災のため、大学のスケジュールが大きく乱れ(一か月遅れの開学)、そして、夏になるまで、科学研究費助成金の使用状況が不明という要素もあって、研究計画された南ヨーロッパでのイエズス会学校およびゆかりの地の踏査、ならびに関連する文献資料の調査が、結局、実施することができなかった。むろん、そうはいうものの、研究活動自体は、着実に遂行しなければならない。日頃の研さんから得た知見を、なるべく国内の各種の研究会(とくに共同研究員として定期的に国際日本文化研究センターの研究会活動に参加)、シンポジウムに参加し披露して意見や、教示を得る一方、海外で行われる国際的学術シンポジウムや学会にも積極的に参加していた。2011年10月23日~24日、中国上海復旦大学で開催された「近代中国知識転型與知識伝播、1600-1949」(中国復旦大学歴史系、台湾中央研究院近代史研究所共催)という国際シンポジウムに参加し、「近世東アジアの新知識体系について」と題する口頭発表を行った。近く、そのレジュメにさらに資料、データなどを追加して、他の国際学会(第四回東アジア文化交渉学会、韓国高麗大学校開催予定)でももう一回口頭発表を行い、やがてそれをもとに、活字論文として公表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)研究上の知見を国際学会で口頭発表をすることができた。その他の研究論文をも公刊した。全体の研究計画の展開のため、よいスタートを切ったと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、南欧でのイエズス会学校の実態および関連文献を調査したうえで、前述した口頭発表の内容をより充実させて、研究論文として発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
まず2012年5月中旬、韓国高麗大学で開催される「第四回東アジア文化交渉学会」に参加し、研究発表を行う。 それから、昨年、東日本大震災で実施できなかった南ヨーロッパのイエズス会学校および関係文献の調査を行う。なお、秋に、できれば、日本でのイエズス会学校ゆかりの地(鹿児島、九州、京都など)を実地見聞する。来年の初に、マカオ、香港および上海でのイエズス会学校、関係文献の調査を行う。 なお、『法国国家図書館明清天主教文献』をはじめとする関係文献資料の購入など、主として以上の使用計画である。
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Research Products
(5 results)