2013 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける翻訳語ネットワークの形成と近代学術知に関する思想史的研究
Project/Area Number |
23520111
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
桂島 宣弘 立命館大学, 文学部, 教授 (10161093)
|
Keywords | 国際研究者交流(韓国:中国:台湾:アメリカ) / 国際情報交換(韓国:中国:台湾:アメリカ) / 東アジアの思想史 / トランスナショナル・ヒストリー |
Research Abstract |
本年度は、研究最終年度に当たり、韓国の研究者(漢陽大学校・高麗大学校・全南大学校等)、アメリカ・カナダ(UBC等)の研究者と直接意見交換を行い、日本・韓国における19~20世紀の儒学・洋学・史学史を中心とした文献、『朝鮮史』編纂関連史料を収集・分析し、同時に韓国・中国・アメリカ・カナダの研究者(翰林大学校・曁南大学・UBC等)も交えた国際学会で研究報告を行い、研究課題の分析・研究の深化をはかった。また、これと並行して立命館大学を中心に、東アジア思想文化研究会を定期的に開催し(隔週)、19~20世紀の東アジア思想史に関する文献、諸史料を収集し、共時的展開を中心とした分析、意見交換を行い、最終的な研究のまとめとして五本の論文を執筆した。これらの研究により、19~20世紀の東アジア翻訳語ネットワークの解明という本科学研究費の研究目的を、ほぼ達成することができた。すなわち、一国歴史学の日本における成立が、文学・人類学・地理学等と並ぶ帝国の学知として朝鮮・中国の知識人の「作法」として伝搬し、戦後に続く東アジア学術制度の基盤を形成していく様相を解明することができたと考えている。なお、これらの研究成果は単行本として刊行される予定である。
|
Research Products
(9 results)