2011 Fiscal Year Research-status Report
イギリス・モダニズム美学の再考―二〇世紀初頭の映画芸術への展開を追って
Project/Area Number |
23520135
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Research Institution | Kyoto Seika University |
Principal Investigator |
前田 茂 京都精華大学, 人文学部, 准教授 (80368042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
要 真理子 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 招へい准教授 (40420426)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / イギリス / 20世紀初頭 / モダニズム / 映画 / 美学 / 批評 / メディア |
Research Abstract |
予定の3ヵ年のうち、当該年度は本研究課題「イギリス・モダニズムの美学の再考―二〇世紀初頭の映画芸術への展開を追って」に関連する資料の収集を主な活動として予定していた。研究実績もおおむねこの予定に沿うものとなった。 具体的には、まず19世紀末から20世紀初頭にかけて英国のモダニズム関係者が映画芸術に言及した一次資料の所在を確認するために、課題テーマに関連する図書を購入するとともに、そこに掲載された情報の研究分担者との共有を円滑に行うため、スキャナ機能の付属したプリンタ複合機を購入した。また、研究分担者には、国立民族学博物館図書室にて関連資料の所在確認を実施してもらった。 当該年度前半に行われた以上の研究調査結果を踏まえ、年度後半に研究分担者とともに英国に渡航した。渡航先では、British LibraryとBritish Film Instituteほか、ロンドン市内の古書店等で関連資料を収集した。とくにBritish Libraryでは20世紀初頭に発行された雑誌「New Statesman」等に掲載された関連記事を中心に資料の収集を行った。ただし、British Libraryは全て閉架にて資料を所蔵しているため、調査の進行を円滑に行うには不向きであることが明らかとなった。したがって、次の渡英ではケンブリッジ大学図書館を利用することとし、この研究課題の海外研究協力者として予定していたBath Spa大学のPaul Edwards教授と会い、ケンブリッジ大学図書館の案内を依頼すると同時に、研究の方向性について研究分担者も交えて知見を交換した。 その後、Tate Britain美術館にて、イギリスのモダニズム美術とピカソの関係を取り上げた展覧会を鑑賞するとともに、そこで開催された講演会に参加し、再びPaul Edwards教授の講演を聴講し、改めて三者で意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
必要な資料のうち、当該年度に収集する予定だったものをおおむね収集することができた。また、渡英を前倒しして当該年度に実施することにより、本格的な研究調査を対象地域にて実施するために必要な情報をまえもって入手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は3ヵ年の中心に位置する年度であることもあり、研究課題に関わる一次資料の海外での本格的な収集作業とその分析を行うとともに、関連する映画作品の映像そのものならびに関連する情報の収集・整理を行う。また、収集した情報のデータベース化も平行して実施する(ただしオンライン上での公開はもともと年度末に予定していたこともあり今年度中に実施するかどうかは未定である)。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記のとおり、海外での本格的な調査を実施するため、研究代表者ならびに研究分担者のための旅費を多く計上している。また、一次資料と関連映像資料の入手のための設備備品費も当該年度よりも多く計上している。データベース構築に関連して計上した謝金については、上記のとおり、翌年度に繰り越して使用する可能性がある。
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Research Products
(3 results)