2012 Fiscal Year Research-status Report
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23520160
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
伊藤 有壱 東京芸術大学, 大学院映像研究科, 教授 (90516816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小町谷 圭 札幌大谷大学, 芸術学部, 講師 (90536905)
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Keywords | クレイアニメーション / パペットアニメーション / ボールジョイントパペット / 立体視アニメーション / 立体視撮影 |
Research Abstract |
「クレイアニメーションにおける立体映像の撮影手法」…1秒につき12-24回の微細な変異を撮影することで成り立つクレイアニメーションは通常、造形/操作のしやすさを理由にミニチュアサイズで作られる。ここに人物を撮影する「実写」の立体映像の撮影手法と効果の差異が生じる。本研究ではそこに着目しスケールの差異の検証と差異を応用した実験映像の制作を行う。 1:撮影用ボールジョイントパペット制作及び撮影パターンの検証…(1)撮影対象の確定。人物/ボールジョイントパペット/クレイパペットを想定。 ※「ドローイング」「CG」は主題から逸脱するため廃案。(2)撮影対象の制作:ボールジョイントパペット。パペットアニメーションの特殊造形を専門とする阿彦工房に発注。ワールドスタンダードな金属球体関節を複数組み込んだパペットを1体作成発注、完了。(3)撮影対象の制作:1-(2)を支える金属パーツを考案、阿彦工房にセンチュリースタンドアームに取付ける形式の部品を作成発注。完了。(4)撮影背景の確定。実景/ミニチュアで行う事でその組み合わせによる比較を行う事に決定。 2:撮影計画 立案…実在人物とミニチュアパペット(クレイを含む)それぞれの立体撮影を行うにあたり、実在人物および背景は東京藝術大学大学院映像研究科横浜校地新港キャンパスの屋外、ハンマーヘッドクレーン前にて行う予定を立てた。ミニチュア撮影は同学内もしくは研究者所属組織のスタジオにて行う予定を立てた。 3:撮影装置 立案…ミニチュアによるアニメーション撮影には長期間使用可能な撮影装置を必要とする。その為共同研究者と伴に考案した1台のデジタルカメラを左右両眼用に位置を変え交互に撮影するプログラム制御の装置を開発。完成。実写撮影にあたっては東京藝術大学が所有するREDONEデジタルムービーカメラ2台を使用したリグ装置を介した撮影台を用いて撮影する事に決定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由1:共同研究者が勤務地を北海道に移したため、ミニチュア撮影装置の開発が遅れた。 理由2:実写撮影のためのREDONEデジタルムービー撮影システムは同研究科が購入したものである。その需要の少なさもあって同学内にシステムを熟知し、常時オペレーションできる環境にないことが調査の結果判明。独自にメーカーと連絡を取る事で協力体制のもと撮影実現に到達するまでに予想以上に時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年3月…立体撮影1計画。2013年4月…立体撮影1準備。2013年5月…立体撮影1。2013年6月…撮影後 画像処理/海外スタジオ研修(ANNECYアニメーション映画祭及びフランスのスタジオ)。2013年7月…立体撮影2計画。2013年8月…立体撮影2準備。2013年9月…立体撮影2。2013年10月…撮影後 画像処理。2013年11月…作成映像の効果測定(※アイトラッカー使用アンケート)。2013年12月…効果測定まとめ。2014年1月…発表準備。2014年2月…発表(学会もしくは学内)。2014年3月…報告書作成、提出。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
出費のとして以下を想定/計画。 立体撮影準備費として、資料費/造形作業費/材料費/制作周辺雑費…予定額25万円。立体撮影費として、撮影技術者費/撮影補助者費/撮影周辺雑費…予定額30万円。撮影後 画像処理費として、ノンリニア合成編集機操作費/メディア材料費/周辺雑費…予定額35万円。海外スタジオ研修費として、渡航費/滞在費…予定額25万円。作成映像の効果測定費として、アイトラッカーオペレーション費/周辺雑費…予定額20万円。発表準備費として、資料作成人件費/資料費…予定額20万円。発表雑費として会場費/配布資料費/広報費用/周辺雑費…予定額15万円。報告書作成雑費として、資料作成人件費/材料費/周辺雑費…予定額5万円。 以上計175万円の研究費を想定。 場合により多少の超過出費の可能性有り。
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