2012 Fiscal Year Research-status Report
大学におけるヴィジュアルリテラシー教育に関する調査・研究
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23520165
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
茂登山 清文 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (10200346)
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Keywords | ヴィジュアルリテラシー / ギャラリー / 視覚文化 |
Research Abstract |
本年度は,四つの面において研究をおこなった. 第一は,ヨーロッパでの調査である.これは前年度に予定していたものであるが,時期的なタイミングで今年度おこなった.フランスにおけるヴィジュアルリテラシーの現状を,『イメージリテラシー工場』の著者らからインタヴューをおこなった. 第二は,国内外での研究成果の発表である.「超域的日本文化研究 JunCture」誌に,前年度の調査旅行や文献研究をもとに,論文「風景写真のメディアとイメージャリ──ハイラインと《Memory Remains》」を掲載した.国際会議での発表は,ロンドンでの「6th Global Conference: Visual Literacies」,アルゲロ(イタリア)での「1st Visual Science of Art Conference」,および国立歴史民俗学博物館での「ICOM-CECA Asia-Pacific Regional Meeting 2012」の3回である.国内では,また日本図学会で5回の研究発表をおこなった. 第三は,文献による考察を進めた.内外の文献を集め,その幾つかについて精読した.前年度の延長として,写真によるイメージと実空間との関係について,おもに写真論と風景論について考察を進めた.風景については,日本における文化論から多くの示 唆を得た. 第四に,ギャラリーを活用した展示,ワークショップを通した実践的な研究である.これは次年度におこなう予定であったが,前倒しして遂行することができた.その成果については前述の学会等で発表をおこなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国際会議での発表を2回と予定していたが,3回となった.また概要で記した通り,次年度に予定していたギャラリーを活用しての実践的な研究が遂行でき,その成果の研究発表等のために,助成金の前倒し請求をおこなった.研究発表と実践との両面において,当初の計画以上に進展している.なお前年度に予定していたヨーロッパでの調査についても,年度当初におこなうことができ,その遅れもカバーできている.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度および前年度の調査,文献考察等を通じて,ヴィジュアルリテラシーという大きなテーマのなかで,二つの具体的な研究課題が浮上した.ひとつは,前年度の報告で挙げた,イメージと実空間との相互関係性である.もう一つは,コミュニケーションに関わる情報のヴィジュアライゼイションである.今後は,前者については日本文化への参照を通して研究を進展させる.後者については,その研究の方向性について検討をおこなっていく.また,最終年度となる次年度は,これまでの成果の集大成として,国内外の研究者を招いて国際シンポジウムを開催する.あわせてその報告集の編集・印刷をおこなう.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の使用計画としては,国際シンポジウム開催の費用が主となる.具体的には,研究者の謝金と旅費,滞在費である.それに付随して,資料収集・整理,シンポジウムの準備・資料作成・報告書作成の謝金,報告書印刷代等に使用する.また可能であれば,そのための調査および打合せをおこないたいと考えている.
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