2013 Fiscal Year Annual Research Report
桝源次郎の民族音楽研究活動の再評価:インド及び台湾民族音楽研究の視点を手掛かりに
Project/Area Number |
23520171
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
劉 麟玉 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (40299350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 多佳子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70346112)
仲 万美子 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (50388063)
北田 信 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (60508513)
梅田 英春 静岡文化芸術大学, 人文・社会学部, 教授 (40316203)
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Keywords | 国際情報交換 / 桝源次郎 / 民族音楽学 / 台湾民族音楽調査団 / インド研究 / 台湾先住民 / 黒澤隆朝 / ラビーンドラナート・タゴール |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の3点を挙げることができる。 1)桝源次郎の音楽履歴の調査:日本における源次郎の出身校である東洋音楽学校(現東京音楽大学)の学習状況を把握するため、東洋音楽学校の「生徒姓名控」(1926.4-1927.3、東京音楽大学附属図書館所蔵)を調査した。その結果、桝源次郎の入学年度、所属のコース及び指導に当たる教員の情報が得られ、『音楽年鑑』に記載されている桝源次郎の情報の裏付けになった。 2)桝源次郎の手元に保管された一次資料の入手に伴う資料の整理、保存および調査:桝源次郎が生前大切に保管した資料一度日本民族音楽協会に保管され、さらに日本民族音楽協会の解散に伴い、元日本民族音楽協会理事である徳永雅博氏に移管され、今日至っている。その膨大な資料には、台湾民族音楽調査に関連する一次資料のみならず、桝源次郎の南アジアに関連する研究や履歴に関わる資料も多く含まれている。研究分担者の梅田を介して共同研究の2年次にそれらの資料に触れることが可能となった。これらの資料を「桝資料」と称し、すべての内容を把握するには時間を要するものであるが、古い資料の状態を守るためには保存の作業を優先した。これまでの資料の画像保存およびデータ入力の作業は主に田中、仲、梅田が中心となって進めてきた。 3)研究成果報告書(冊子)の作成:3年間の研究成果を踏まえて作成した本報告書には、「1 資料篇:解説および写真資料」、「2 日記篇」、「3 論文篇」の3つに分けられている。「資料篇」では「桝資料」に含まれている写真資料、そして写真に写されている楽器の種類、楽器の特徴、演奏されている地域などについて解説する。「日記篇」では「台湾民族音楽調査団」の調査活動に同行した日本音響株式会社録音課の録音技師、山形高靖の日記を掲載している。「論文篇」では研究代表者が執筆した2本の論文を載せている。
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Research Products
(1 results)