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2013 Fiscal Year Annual Research Report

風景をモチーフとした彫刻表現法の構築―映像とファンタジーの受容からー

Research Project

Project/Area Number 23520177
Research InstitutionHiroshima City University

Principal Investigator

伊東 敏光  広島市立大学, 芸術学部, 教授 (40275425)

Keywords風景彫刻 / 山水表現 / 彫刻における空間 / 彫刻における遠近法 / 三遠法 / 彫刻とフレーム
Research Abstract

本研究では、世界的にも作例の乏しい風景をモチーフとした彫刻を制作にするためには、現在の彫刻表現に何が必要であるかという観点から、「風景彫刻」を成立させるための造形理論とその実践による研究を進めて来た。
平成24年度までに、日本国内の庭園、工芸等に見られる風景表現を実地調査し、また古代から現代までの絵画表現の変遷や様々な透視図法及び遠近法等の調査を通じて、絵画、庭園、工芸等における風景表現の彫刻への応用に付いての考察を重ねて来た。平成25年度はそれらの中でも最も「風景彫刻」への応用の可能性が高いと判断した水墨画等の東洋美術を中心に研究をおこなった。具体的には中国絵画における三遠法等の様々な透視遠近法の調査をおこない、調査と考察に基づいた作品制作を試みた。実験制作では研究代表者の研究室に所属する研究員及び大学院生を中心に、「広島」や「対馬」といった特定の地域を限定した上での、風景をモチーフとした彫刻制作をおこなった。特に対馬での制作は対馬市の協力を得て、研究代表者他3名が実際に対馬に滞在して、歴史や風土の調査と作品制作をおこなった。
研究会は、平成24年度に開催したシンポジウム参加者(美術史研究者、作家等)と広島市立大学芸術学研究科の大学院生を中心に、風景表現に関する作例の考察と、実験制作作品の分析・評価等をおこなった。
本研究の成果として特徴的なことは、実験制作によって多くの彫刻作品が誕生した点にある。作品数は大小含め3年間で20点以上となり、彫刻による多様な風景表現の可能性を示す作品群が誕生した。また制作の裏付けとなる造形理論においても、絵画の構図や遠近法を基にした立体における遠近法等(仮説)を発案した。これらの仮説と実制作とを照らし合わせることによって、実験段階ではあるが、「風景彫刻」を制作するための幾つかの方法論を導き出すことが出来た。

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Published: 2015-05-28  

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