2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520181
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小菅 隼人 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40248993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 友 慶應義塾大学, 文学部, 講師(非常勤) (00650003)
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Keywords | 国際情報交換 / 多国籍 |
Research Abstract |
当該年度を通じて「舞踏研究の国際的再検証と基盤構築」を推進するべく,国際学会,海外における研究集会で情報を発信するとともに,情報の収集を精力的に行った. 平成24年6月には,英国リーズ大学で行われたパーフォーマンス研究における代表的国際学会であるPerformance Studies Internationalにおいて,“New Ecologies of Butoh: Expanding and Exploding ‘Cultural’ Articulations”(「舞踏研究における新しいエコロジー:文化的定義の爆発的拡張」)というパネルを組織し,研究協力者,海外研究者を含めてパネリスト4人で発表および30人を超える参加者とディスカッションを行った.その反響は大きく,2015年の日本での研究集会開催を打診された. また,平成24年11月のソウルでの日本演劇学会研究集会に合わせて,韓国における情報収集も行った.ここでも,我々の研究課題に対する関心は高く,アジアにおける舞踏研究の基盤構築の必要性が参加者に認識された. 論文業績としては,今年度末,研究代表者は,『慶應義塾大学日吉紀要:英語英米文学』に“Transformed and Mediated Butoh Body: Corpus Moriens in “Hijikata’s Earthen Statue Project”(「舞踏身体の変容と拡張―研究プロジェクト『土の土方と水滴の時間』における〈衰弱体〉の表現について」)という査読付き英語論文を発表し,日本における舞踏研究の現状の一端を英語で発信した.さらに,昨年度に引き続き,2013年1月21日,慶應義塾大学三田キャンパスにおいて,土方巽研究会を開催した.この会は土方巽の命日に行われ,草創期に舞踏確立に直接関わった多くの参画者,目撃者の証言を取ることが出来た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の業績が発表できたことによる. (1)英国リーズ大学で行われたパーフォーマンス研究における代表的国際学会であるPerformance Studies Internationalにおいて,“New Ecologies of Butoh: Expanding and Exploding ‘Cultural’ Articulations”(「舞踏研究における新しいエコロジー:文化的定義の爆発的拡張」)においてパネルを申請受理され,成果の発信と情報収集ができたこと. (2)『慶應義塾大学日吉紀要:英語英米文学62号』に“Transformed and Mediated Butoh Body: Corpus Moriens in “Hijikata’s Earthen Statue Project”(「舞踏身体の変容と拡張―研究プロジェクト『土の土方と水滴の時間』における〈衰弱体〉の表現について」)という査読付き英語論文を発表できたこと. (3)土方巽研究会他によって,情報収集を行い,インタヴューを実施できたこと.
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題である「舞踏研究の国際的再検証と基盤構築」を推進し,日本を舞踏研究拠点としての基盤を構築するべく,6月には,アメリカ・スタンフォード大学で開催されるPerformance Studies Internationalで実践的研究発表(Praxis Session)に申請し受理されている.このセッションを成功させ,同時期にサンフランシスコでも研究集会を行う予定である.さらに,舞踏のルーツともいえる東北の研究機関との連携を探るべく,秋田,青森でも活動を活発化させる予定である.これらによって,これまでの纏めに入るとともに,さらに新しい展開を模索したい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(1)研究発表および研究集会を行うアメリカ(サンフランシスコおよびスタンフォード大学)への旅費と調査費. (2)東北(青森,秋田)への研究調査のための旅費およびインタヴューなどの情報収集費用.
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