2012 Fiscal Year Research-status Report
1890-1910年代の日米における国家主義と作文教育
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23520223
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
北川 扶生子 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (70304079)
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Keywords | 国際情報交換 / 日本文学 / 日系アメリカ人 / 作文 / 国家主義 / 日本語教育 / 移民 / 自然表象 |
Research Abstract |
当該年度の成果は、以下の5点である。 1.ハワイ大学マノア校ハミルトン図書館において、「やまと新聞」「布哇新聞」等のハワイで発行された邦字紙に関する調査を行った。 2.ハワイ日本文化センター(Jananese Cultural Center of Hawaii)において、日本語教育書、教科書、文学作品、旅行記、地誌等の資料の閲覧・撮影等を行った。 3.東京大学近代日本法政資料センターにおいて、1890-1920年頃に発行された新聞・雑誌における投稿作品の調査および移民関連記事の調査・複写を行った。 4.和歌山市民図書館移民資料室において、19世紀末から20世紀初頭のアメリカ合衆国西海岸発行の邦字紙、ハワイで発行された雑誌、米国への日系移民に関する資料の調査・撮影・複写を行った。 5.以上の調査結果を単行本および論文において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハワイ大学マノア校、ハワイ日本文化センター、東京大学近代日本法政資料センター、和歌山市民図書館等において、19世紀末から20世紀初頭の北米地域、とくに西海岸やハワイに渡航した日本人の表現活動について、貴重な資料を発見できた。また、現地での表現活動と国内メディアの関連を明らかにするための、国内資料の確認も進めることができた。とくに、前年度において量的に不足していた1910年頃以前の表現活動についても、貴重な資料を数多く発見できた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる今年度の研究の推進方策は、以下の通りである。まず、早い時期の北米日系移民の表現をより詳しく知るために、サンフランシスコでの現地調査を行う。併行して、ハワイ等で収集した資料の分析を進め、論文にまとめる。さらに、日本国内における移民送り出しに関する言説についても資料の収集をさらに進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度においては繰越が発生した。これは、本課題に関する先行研究が極めて乏しく、ハワイ大学等で所蔵資料を閲覧・確認した上でなければ、さらにどのような調査が必要なのか、優先して購入すべき資料がどのようなものか、決定し難かったことによる。繰越分も含めた次年度の研究費の使用計画は、以下の通りである。 1.旅費:サンフランシスコ大地震以前の時期における合衆国西海岸での日系人の表現活動に関する資料や事跡の発掘のため現地調査を行う。 2.設備備品費・消耗品費:19-20世紀の北米日系移民に関する資料を購入する。 3.謝金:収集した資料の整理のため、アルバイトを雇用する。 4.その他:資料の撮影や複写費等
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Research Products
(5 results)